■オーラルフレイルとは
一般的に年齢を重ねるごとに全身の筋肉量は減少します。身体の機能が低下した状態は健康に支障を起こしやすく「フレイル(虚弱)」になります。中でも、食べ物をかんだり飲み込んだりする「口」に関連する機能が低下しつつある状態のことを「オーラルフレイル(口の虚弱)」と言います。
オーラルフレイルは食事の際にむせることが増えたり、硬いものがかめなくなったり、滑舌が悪くなったりするなど、ささいなことから始まります。この状態を放置すると「口腔機能低下症」につながります。栄養が十分に取れなかったり、おしゃべりがおっくうになったりするなど、さまざまな障がいを引き起こすのです。口で栄養を取れない状態になると、最終的には要介護状態になってしまいます。
■健康的な生活を送るために
口の仕事は「食べる」だけでなく、「しゃべる」「笑う」「歌う」など多岐にわたります。生き生きとした毎日を過ごすために、なくてはならないものです。
健康的な生活を送るためには、オーラルフレイルの発症を予防し、兆候が出たときは放っておかず適切に対応する必要があります。オーラルフレイルの時点であれば改善できる症状なのです。
■「治す」から「予防する」時代に
オーラルフレイルは、むし歯や歯周病によって歯が失われることでも引き起こされます。むし歯や歯周病は、唾液の量が減り歯に汚れが付きやすくなることでかかりやすくなります。
歯科医院では歯の状態とともに、必要に応じて舌の動きと力、飲み込み、唾液分泌などの状態を確認します。気になる症状がない場合も、3~6カ月に一度を目安に定期検診を受けましょう。
4月からは、市予防歯科センターの「オーラルフレイル(お口の衰え)検診(月1回実施)」でも検査ができるようになります。
問合せ:予防歯科センター
【電話】072-759-3171
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