■地域の歴史を知ってみんなで考える
川西の古文書と歴史に親しむ会 会長
小田 康徳さん
○古文書は過去からのメッセージ
「古文書の内容を知ることで、その時代を生きた人が何を考え、感じていたのかが分かります。すると、歴史を理解できて楽しくなると思うんです」
そう話すのは、「川西の古文書と歴史に親しむ会」会長の小田康徳さん。
同会は、平成22年に発足し、現在13人が所属。外部講師を招き、古文書の読み方などを教えてもらいながら、市に関する古文書を使って解読する練習をしています。
小田さんは、同会で年に1度、展示会や講演会を開催。古文書を通して地域住民に昔の時代のことを知ってもらい、川西の歴史を伝える活動をしています。
「会員は60歳以上の人がほとんど。古文書を読み解いて歴史を知りたいと生き生き学んでいる人が多いですね。活動が会員の励みになっているようです。古文書が読めるようになると、自分の住む地域の歴史が分かり、地域への関心が高まると思うんです」
○講座を通して感じる地域の輪
30年以上前に川西市へ引っ越ししてきた小田さん。市民向けに歴史講座を開いてみたいと考え、平成22年から同会で市民向けの歴史講座を始めたそうです。
「参加者の多くは40歳以上。令和6年は定員の60人を超える人が参加してくれています。すぐにチラシが無くなったり、席が無くなって立ち見をしてもらったりすることも。一度講演会に来てくれた人が、友人を連れてまた参加してくれることもあって、地域のつながりを感じています」
○歴史を後世に伝えていくために
若い世代にも川西の歴史や古文書に興味を持ってほしいと小田さん。
「古文書には、その時代に生きていた人の実体験などが載っています。内容が分かると共感できたり、楽しくなったりすると思うんです。例えば、子どもも古文書を読んでみる機会があったら楽しいはず。気軽に読める施設もあるといいですね。歴史を通して、地域の輪が広がると、地域の歴史をみんなで考えていけるのではないでしょうか」
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