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〔Column〕生きる

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兵庫県川西市

■「合理的配慮」とは?
○合理的配慮とは「バリアを取り除く」こと

前回は「障害の社会モデル」の説明をしました。障がいのある人が生活の中で困るのは、その人の心身に問題があるからではなく、多様な人がいることを考慮せずに社会がつくられてきたことが原因だという考え方です。多様な人を取り残してきた結果、あちらこちらにバリア(社会的障壁)があり、そのバリアを取り除く方法の一つが「合理的配慮」だということになります。
「バリア」というと、「バリアフリー」という言葉からの連想で、車いすを使う人にとっての段差を思い浮かべると思います(私も前回その例を使いました)。物理的な段差はもちろん、聴覚障がいのある人にとって手話や文字での情報提供がないことや視覚障がいのある人に点字や音声での情報提供がないこと、さまざまな偏見なども社会がつくった「バリア」です。これらのバリアは取り除かれるべきだというのが障害者差別解消法の考え方です。
さまざまなバリアを、一度に解消する方法はありません。しかし、障がいのある人が困ることがあれば、その場で「このバリアを取り除いてください」(スロープを出してくださいなど)と言っていいのです。そして、言われた側(事業者など)は、話し合いながらバリアが解消できるようにしていくのです。
このように、障がいのある人の要請に基づいてバリアを取り除くこと(必要な手立てを取ること)が「合理的配慮」なのです。次回、もう少し具体的に説明しますね。
(公財)世界人権問題研究センター研究員 松波めぐみ

問合せ:人権推進多文化共生課
【電話】072-740-1150

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