■『オーラルフレイル』という言葉を知っていますか?
オーラルフレイルとは、噛んだり、飲み込んだり、話したりするためのお口の機能が衰えることを指し、早期の重要な老化のサインとされています。オーラルフレイルは全体的なフレイル(虚弱)進行の前兆となり、深い関係性が指摘されています。
・噛む力の低下
・噛みにくい
・やわらかいものを食べる
これらのお口に関する『ささいな衰え』が、口腔機能の低下、さらには心身機能の低下につがります。
お口の健康は全身の健康につながります。家族みんなでお口の体操を行い、健やかな生活やフレイル対策につなげましょう。
■フレイルとは
高齢になって心身の活力(筋力、認知機能など)が低下した状態をいいます。
筋力などの身体機能の低下より先に、社会参加など他者との交流が減ったり、口の機能が衰えること(オーラルフレイル)から始まります。
■11月8日いい歯の日
11月8日は「いい歯の日」です。8020(80歳以上になっても、20本以上の自分の歯を保ち、生涯にわたり、自分の歯でおいしく食べられるようにしようという)運動の一環として「いい歯の日」は設定されました。
また、兵庫県では11月を「歯及び口腔の健康づくり推進月間」としています。人生100年時代、生涯健康に過ごせるよう、日常のお口のケアを見直し、年に一度は歯科健診を受診しましょう。また、6月頃に受けた歯周疾患検診、学校やこども園での歯科健診後に受診が必要と診断された方は、歯科医院を受診し、治療経過の報告をしましょう。
家族全員で、かかりつけ歯科医をもち、正しい歯磨きや歯科の定期健診の習慣を子どもの頃から定着させましょう。
■オーラルフレイル対策のためのお口の体操
お口の体操にはいくつか種類がありますが、今回は、飲み込むパワー(嚥下(えんげ)機能)をつける体操をご紹介します。食事中の「むせ」などの症状改善、誤嚥性肺炎予防につながります。ぜひお試しください。
▽開口体操
1日10秒間×2セット(朝・夕)行ってください
(1)ゆっくり大きく口を開けて10秒間保持する。
(2)しっかり口を閉じて10秒間休憩する。
※無理せずに痛みが出ない程度にしてください。
▽ベロ出しごっくん体操
ベロを少し出したまま、口を閉じてつばを飲み込む
▽おでこ体操
(1)指先を上に向け、手のひらでおでこを押し合うようにする。
(2)おへそをのぞきこみながら、5つ数える。
※首に痛みのある方や高血圧の方は避けましょう。
▽ごっくん体操
チェック:喉ぼとけを上げる
喉ぼとけに手を当て、ゴクンと飲み込み、喉ぼとけが上がることを確認する。
(1)喉ぼとけを上げる
のどに手を当てたまま、顎を少し引く。ゴクッと飲んで、喉ぼとけを上げる。
(2)上げたまま5秒保つ
喉ぼとけを上げたまま、5秒保つ。
※無理せず行いましょう
(3)息をしっかり吐き出す
息を一気に吐き出す。
※お腹からしっかり吐き切りましょう
公益社団法人日本歯科医師会ホームページ「オーラルフレイル対策のための口腔体操」より
※その他の体操も掲載されていますので、ぜひご参照ください。
■口腔内を清潔に保ちましょう
歯ブラシでは磨けない歯と歯の間の清掃には、デンタルフロス(隙間の小さい歯間部清掃)や歯間ブラシ(隙間のある歯間部清掃)といった補助道具が便利です。
■「訪問歯科診療」を知っていますか?
歯のことや食べる・飲みこむことなどで困っていても歯科医院に通院できていない人に歯科医師や歯科衛生士がお家や施設に訪問して治療や専門的口腔ケアを行う医療介護サービスです。早めに訪問歯科を利用することで、食べる機能の回復と、全身疾患の重症化予防につながります。
▽訪問歯科診療を行っている歯科医療機関(町内)
・伊藤歯科医院(新温泉町井土8)【電話】92-2508
・さかい歯科医院(新温泉町三谷144の1)【電話】82-3771
・新温泉町国民健康保険歯科診療所(新温泉町湯930の1)【電話】92-0140
▽在宅寝たきり訪問歯科事業
寝たきりの方で歯科通院が困難な方への相談をお受けします。
相談窓口:健康福祉課健康推進係
【電話】99-2940
■お口のなんでも相談窓口
美方郡歯科医師会には、歯や口に関する相談ができる窓口があります。介護が必要な方や障がいがある方に病気があっても継続的に口腔管理ができるよう支援します。その他歯やお口に関する質問・相談をなんでもお受けしています。気軽にご相談ください。
相談窓口(町内):吉田歯科医院
【電話】82-1116(月~金曜日午前10時~午後5時)
問合せ:健康福祉課健康推進係
【電話】99-2940
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