文化財に関わる新温泉町民の輪を広げ、また、子どもから大人までの幅広い年代の方に興味・関心を深めてもらうため、町内に数多く分布する文化財を隔月で紹介します。
■第5回お茗荷(みょうが)祭り(面沼(めぬま)神社)
新温泉町にある面沼神社(竹田)は、奈良時代に全国の神社をまとめた「延喜式神名帳(えんぎしきじんみょうちょう)」に記載があるほど非常に古い歴史を持つ神社で、古くから人々の崇敬を受けてきました。
この面沼神社に伝わる神事が、毎年2月11日に行われる「お茗荷(みょうが)祭り」です。ミョウガは春暖かくなってから芽を伸ばす植物ですが、境内にある「めぬ池」という池にある小島には最も冷え込むこの時期にミョウガが芽を出します。面沼神社の宮司によって3本のミョウガが採取され、池の水で清められたのち、神前に供えられます。このミョウガの色や大きさ、芽の形などが参拝者たちの判断材料となり、芽がまっすぐ伸びていれば豊作、先の方が光沢を帯びていれば作物の成長が早い、曲がっていると注意が必要など、様々な要素をミョウガから見出し、その年の吉凶を占います。
今と違い、明日の天気すら定かではない時代から現代まで約100年以上続いてきたこの神事は、生きるうえで指標となるものがあることがどれだけ重要であったかを示しています。今年は一体どのような結果が出るのでしょうか。
問合せ:生涯教育課
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