~がんは“自分には関係ない”と思っていませんか~
日本の男性の3人に2人が、女性の2人に1人が、生涯にがんを発症します。がんを防ぐには若いうちから注意が必要なことをご存知ですか?若くても、これまで病気ひとつしたことがなくても、突然、がんが見つかる可能性はあります。
あなたの大切なからだを守るために、若いうちからがんを予防しましょう。
今月の広報では、女性特有のがんである子宮頸がん・乳がんについてお伝えするとともに、市が今年度実施した『特定健診』『がん検診』の結果をお知らせします。
【子宮頸がん】
●若い女性に増えている子宮頸がんってどんな病気?
子宮頸がんは、子宮の入口(子宮頸部)にできるがんです。近年、20代や30代の若年層で増加傾向にあり、日本では毎年1万人以上が子宮頸がんと診断され、毎年約2千900人が亡くなっています。(*1)
子宮頸がんは、これから結婚や出産を迎える年代の女性、幼い子どもを持つ母親にとって深刻な問題です。
子宮頸がん年齢別罹患率(10万人対)*2
*1 出典:国立がん研究センターがん情報サービス
*2 出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」地域がん登録全国推計によるがん罹患データ(2019)
●子宮頸がんは予防できます
子宮頸がんの発症は、ほとんどの場合、ヒトパピローマウイルス(HPV)が関与しています。HPVは、一度でも性交渉の経験があれば、男女問わず、だれでも感染の可能性がありますが、子宮頸がんは、適切に行動すれば予防ができるがんです。
予防のためにできることは2つ。『HPVワクチンの接種』と、『定期的な検診』です。
●どちらも重要!子宮頸がんを防ぐためにできる2つのこと
○できること(1) HPVワクチンで感染予防
HPVの感染を防ぐことで、将来の子宮頸がんを予防できると期待されています。
初めての性交渉を経験する前が最も効果的です!
市では、中学1年生の女子を対象にワクチン接種の予診票を送付しています。また、接種機会を逃してしまった女性のために、27歳までの人は令和7年3月末まで「キャッチアップ接種」として公費で受けることができます。
15歳未満の女子は、9価ワクチンを接種すると2回で済みます。
※16歳以上、その他のワクチンの場合は3回接種になります。
○できること(2) 子宮頸がん検診で早期発見
子宮頸がん予防にワクチン接種はとても効果的です。しかし、がんを100パーセント防げるわけではありません。ワクチン接種の有無に関わらず、定期的に検診を受けることが子宮頸がん予防の基本です。
子宮頸がんは、初期には症状がほとんどなく、自覚症状があらわれる頃には病状が進行していることが少なくありません。しかし、検診では「がんになっていないか」だけでなく、「がんになりそうな細胞があるか(前がん病変)」も調べることができます。市が行う検診でも、前がん病変が見つかり治療につながっています。早期のうちに治療すれば、子宮を摘出せずに治療できるため、妊娠・出産も可能です。
検診を受けることは子宮頸がん予防と早期発見への第一歩です。
ワクチンを接種していても、いなくても、20歳を過ぎたら、2年に1回は、子宮頸がん検診を受けましょう。
細胞の変異イメージ
※詳しくは本紙をご覧ください。
○子宮頸がん検診Q and A
Q.検査はどんなことをするの?
A.専用の器具で、子宮頸部の細胞を採取します。痛みを感じることはほとんどなく、数分で終わります。
Q.検診のデメリットは?
A.少し出血することがあります。また、検診の精度は100パーセントではありません。がんを発見できなかったり、がんがないのにがんの疑いがあると判定が出る可能性もあります。しかし、それらの可能性は低く、検診を受けるメリットはデメリットを上回ることが証明されています。
問い合わせ先:健幸づくり推進課
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