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我がまち朝来 再発見(第200回)

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兵庫県朝来市

■朝来市は自然豊かな生き物の楽園!でも迫りつつある脅威… 前編 黒と赤の侵略者
我がまち朝来再発見は平成19年12月にスタートしてから、今回で200回目を迎えることができ、皆さまの支えによるものと感謝いたします。これからも朝来の歴史文化を中心に、時に時事を交えながら発信します。引き続きお付き合いのほどよろしくお願いいたします。
文化財課 一同

昼は蝉時雨(せみしぐれ)、夜はカエルと虫の大合唱。恒例のオーケストラが日々、素敵な演奏で私たちを楽しませてくれています。そして、もうすぐ夏休み、虫取りや川遊びなど楽しいことが盛りだくさんの季節となりました。夏に向けてさまざまな計画を立てている人も多いのではないでしょうか?私も虫取りや川遊びの準備でワクワクしている一人です。
さて、私たちの住む朝来市は緑に囲まれ、さまざまな生物が多く暮らしています。中でも円山川、市川水系は特別天然記念物(国が特に重要な文化財として指定)オオサンショウウオの日本でも有数の生息地として知られ、朝来市の豊かな自然環境の象徴となっています。また黒川区にある日本ハンザキ研究所(※オオサンショウウオはハンザキとも呼ばれています)は日本でも数少ないオオサンショウウオの研究施設として、研究者をはじめ多くのファンが訪れています。同じく特別天然記念物のコウノトリも多く飛来し、今ではあたりまえのように、田んぼの中で食事を楽しんでいる姿をよく見かけます。また、今年も市内の巣塔でコウノトリの親鳥が子育てに奮闘中です。
豊かな自然を有する朝来市の自然環境は問題ないよね?と思われるかもしれませんが、実は知らないうちに脅威が少しずつ近づいています。
日本人が古来より愛してやまない桜。朝来市には桜の名所立雲峡がありますが、近い将来その景色が見られなくなる可能性が出てきました。それは特定外来生物のクビアカツヤカミキリの生息域が広がってきていることによります。体は黒く光沢があり、頭の後ろに赤い蝶ネクタイをしたようなカッコイイ姿をしていますが、クビアカツヤカミキリは桜の木に卵を産み、幼虫が桜の幹を食べることで桜の木を枯らしてしまいます。しかも繁殖力が強く、メス1匹の産卵数は1000個を超えるといわれており、あっという間に広がることは容易に想像できますね。兵庫県内でも令和4年6月に確認され、もうそこまで脅威は近づいてきています。朝来市内に侵入し、もし発見が遅れた場合は、すでに手遅れ…となっている可能性も十分に考えられます。クビアカツヤカミキリがどんな姿で、どのような被害をもたらす虫なのかを知り、普段から皆さんが気にかけているだけで早期発見につながり、早い段階で対策をとることができるのではないでしょうか。
次回は、「童謡ドングリコロコロに迫る脅威」をお届けします。

問い合わせ先:文化財課
【電話】670-7330【Eメール】bunkazai@city.asago.lg.jp

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