相生・赤穂市郡歯科医師会
清水歯科 清水洋平
お子さんやお孫さん、むし歯は大丈夫でしょうか。
急に痛みが出て焦ったり、すぐには歯医者には連れて行くことはできず、困ったことはないでしょうか。また、同じ歯を度々、治療したり、毎年、健診でむし歯が見つかったりしていませんか。「この子は歯が弱いから、むし歯になりやすい」と諦(あきら)めがちな人も、いるのではないでしょうか。
むし歯は歯が弱いからできるのではなく、むし歯になりやすい生活習慣が原因です。言い換えると、生活習慣を改善することで予防できる病気です。
そのために必要なことは、歯磨きを頑張ることでしょうか。甘いものを食べないようにすることでしょうか。もちろん、それらも大事なことですが一番効果的なことは、フッ素を使用することです。赤穂市内の幼稚園でも「フッ素のうがい薬」による、むし歯予防の事業が試行的に行われています。
フッ素の効果には、歯を強くする、溶けた歯の表面を修復する、むし歯菌の活動を抑制するなどがあります。フッ素は、市販の歯磨き粉にも含まれる成分です。高濃度のフッ素により、むし歯に対する抵抗力を上げましょう。
また、乳歯の時期にむし歯ができると、永久歯にもむし歯ができやすいと言われています。乳歯は、生はえ変わるから大丈夫だろうと油断すると、日々の生活や永久歯への生え代わりに悪影響を及ぼす可能性もあります。
生えたての永久歯はまだ未熟で、むし歯になりやすく、その頃に小さなむし歯ができて治療をすると、数年後にむし歯が再発し、銀歯に変わり、さらに数年後に痛みが出て歯の神経を取ることになり…このような経験をされた人が多いのではないでしょうか。
この負の連鎖の始まりとなる子どもの頃にしっかりむし歯予防をすると、一生むし歯ゼロでいける可能性が高まります。むし歯がない人生は、とても幸せなことだと思います。
まずは、お近くの歯科医院で健診を受け、フッ素の使い方について相談してみては、いかがでしょうか。
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