■平家伝説を今に伝える伝統行事 ~百手の儀式~
1月28日、平家の落人伝説で知られる香住区御崎集落で、800年以上続く伝統行事「百手の儀式」が行われました。
当日は雨が降るなか、神社宮総代を先頭に、射手役、矢持役らが「控え、控え、脇に寄れ」と声を上げながら集落から平内(へいない)神社までを練り歩きました。境内では、平家の紋が入ったかみしもを身につけた3人の射手役が、源氏の「目」に見立てた的をめがけて、力強く矢を放ちました。
初めて射手役を務めたという、御崎出身で大阪府吹田市の小学校に通う門脇奏太朗(そうたろう)さんは「難しいけど楽しかった。5本くらい的に当てられたけど、真ん中に当てたかった」と振り返りました。
■香美町が誇る名品を認定 ~令和5年度「香美町の名品」認定式~
2月8日、香住文化会館で、「香美町の名品」認定書の授与式が行われました。
これは、町内で製造された加工食品や町内で生産された原料を使用した加工食品を「香美町の名品」として認定し、認知度向上や販売促進などの支援を目的に行っているもので、今年で6年目となります。
今年は、香住ガニのだし汁や香住梨のドライフルーツなど、8事業者の10商品が新たに認定され、認定商品は119点となりました。
「香住・イカスミパスタ」が認定された『庄屋』の西本庄作さんは「釣ったときに捨ててしまっていたケンサキイカのスミを使っている。ワインに合うのでぜひ食べてもらいたい」と話していました。
■みんなで人権擁護の意識を高めよう ~差別をなくする町民のつどい~
2月17日、香住区中央公民館で、一人一人の人権が尊重される町づくりを目指そうと、町人権教育研究協議会が主催する「差別をなくする町民のつどい」が開催され、町民ら約200人が参加しました。
発表では、余部小学校・幼稚園の子どもたちが人権学習で学んだことや人権集会の歌を披露。また、町内小学生の有志でつくる「人権学びたい」の7人は、岡山県の国立療養所長嶋愛生園でハンセン病患者の歴史について学んで感じたことをまとめて「誤解をせずに正しいことを知ることが差別をなくすることにつながる」と参加者らに呼びかけました。
さらにこの日は、LGBTQ+への理解を深めるため、人権啓発DVD「バースデイ」の上映も行われました。
■次代の応挙の作品が一堂に ~香美町子どもの絵100人展~
2月24日から3月3日まで、香住区中央公民館で香美町こどもの絵100人展が開催されました。
これは、国指定重要文化財「大乗寺障壁画」などの作品を手掛けた江戸時代の絵師、円山応挙ゆかりの町として、絵画を通じて子どもたちの感性を育もうと教育委員会が主催しているもので、今年で34回目を迎えます。
今年は、海や町並み、但馬牛など町内の各学校園から選ばれた「ふるさと香美町」らしい90点の作品が会場に並び、訪れた人を楽しませていました。
授業で見学に来ていた香住小学校6年の上垣悠近(はるちか)さんは「船の操舵室のところが特に上手に描けた」と展示されている自分の絵の説明をしていました。
■希望を胸に、新しい世界へ羽ばたく ~町内県立高校卒業式~
2月28日に村岡高校で、29日に香住高校でそれぞれ卒業式が行われ、生徒たちが希望を胸に母校を旅立ちました。
このうち香住高校では、海洋科学科36人と普通科56人の計92人に卒業証書が授与されました。
証書を手渡した田中一範校長は「コロナ禍の中でどうすれば良いかを考えて行動してきたことが、これからの予測困難な時代を生き抜く大きな力になる」と卒業生たちへエールを送りました。
卒業生代表の原田明奈(あきな)さんは答辞で「この高校で学び、体験したことを胸に、これからの人生を切り開いていきます」と力強くあいさつ。卒業生たちは明るく開けた未知の世界へ飛び出していきました。
■一年間の学びの成果を発表 ~令和5年度「そぶキャンパス」・公民館講座 閉講ふれあいの集い~
3月2日、村岡体育館で、令和5年度の香美町高齢者大学「そぶキャンパス」と公民館講座の「閉講ふれあいの集い」が開催されました。
会場では、講座生による絵画や写真、パッチワークなどの作品が展示されたほか、ステージでは、大正琴や3B体操などの舞台発表が行われました。地元住民を中心に集まった約60人の来場者は、講座生が一年間取り組んできた成果が発揮された発表を、意見交換しながら楽しんでいました。
また、この日は特別公演として、鳥取県八頭町在住の津軽三味線奏者、信清栄月(のぶきよえいげつ)さんによる演奏も行われました。来場者は、手拍子も交えながら小気味良い演奏に聞き入っていました。
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