町民がしあわせと感じられるまちづくり
町長 荒木 輝明
本町では昨年10月、局地的な大雨災害に襲われ、国道が通行止めとなり、多くの家屋や農地、山林、昆布干場が被害を受けました。適時・的確な災害対応の必要性を改めて痛感し、備えを怠らぬよう取り組んでいく所存です。また、私達の生活を一変させた新型コロナウイルス感染症については、これまでの制限が緩和し、ようやく以前の住民生活や地域経済回復への期待感も感じられつつあります。今後も諸課題解決に向け、各種支援や対策に取り組み、私が掲げる「町民がしあわせと感じられる町づくり」の実現に向けて町民のみなさんから意見を伺いながら、行政運営に努めていきますので、ご理解とご協力をお願いします。
■推進体制の確立のために
▽財政状況と施策の方針
今後、老朽化したインフラの整備を進めていく必要があり、依然厳しい状況ですが、社会福祉や教育、防災施策などのまちに必要な施策を着実に展開できるよう、既存事業のスクラップandビルド、自主財源の確保などに積極的に取り組み、推進体制の維持強化に努めます。
▽ジオパークによるまちづくり
昨年度は、町民のみなさまのご協力と日々の活動が評価され、世界ジオパークの再認定をいただくことができました。他地域との差別化を図りながらまちづくりに活かしていきます。
▽ふるさと納税
リピーターの増加、効果的なPR活動の展開を図り、町内事業者のご協力をいただきながら増収をめざします。
▽対話と情報共有
町政懇談会や自治会長会議、町長と語る会「お気楽トーク」の開催等を通じて、住民と行政の情報共有を図ります。
■住みよい環境をつくるために
▽アポイ岳の環境保護
高山植物群落の危機的状況などに対応するため、引き続き国や北海道、民間団体と連携して保全事業を実施します。
▽日高山脈襟裳国定公園の国立公園化
順調に進むと今年度中に国立公園として指定される見込みです。国立公園の玄関口の一つとして機会を逃さず整備・誘客を進め、広域連携の中でPRと事業展開を進めていきます。
▽公営住宅
建替えを計画している栄町団地の工事のほか、鵜苫第1団地の修繕工事を行い、良好な居住環境づくりに努めます。
▽空き家対策
空き家・空き地バンクの利用を促し、希望者とのマッチングに努め、空き家戸数の削減と移住・定住対策を進めます。
また、老朽化した空き家の所有者等に対し、除却等の働きかけを行います。
▽水道事業
今年度完成予定の栄町浄水場送水ポンプ室新築工事のほか、栄町団地建替えに伴う水道配水管布設替工事を実施し、関連する各水道施設の改修更新を進め、安心安全な水の供給体制の確立に努めます。
▽下水道事業
今年度から公営企業会計に移行し、財務諸表の作成など経営状況の見える化を推進します。
また、下水道施設全体の点検や修繕などを行いながら、終末処理場の外壁改修工事のほか、消防支署庁舎建設に伴う下水道管渠新設工事を実施します。
■安全な生活をおくるために
▽防災体制の整備
改訂したハザードマップの配布や津波対策に重点を置いた防災訓練などの実施、昨年度に続き防災備蓄庫の設置、さらに消防庁舎の移転改築や避難所建設にも着手するなど、ハード面での対策を進めます。
また、昨年の大雨災害や能登半島地震で得た教訓をもとに、自治会等と連携した防災訓練の充実などを進めながら、避難受入態勢の有り様を検討します。
なお、新たに津波警報時の円滑な避難を促すため、主要道路沿いに案内標識を整備します。
▽被災した箇所の復旧
昨年の大雨災害で被災した西様似2号橋の橋梁復旧工事などに取り組みます。また、町内の被災箇所についても関係機関や国、道と連携し、早期の復旧事業を推進していきます。
▽救急体制と防災力の強化
救急処置技術の向上をめざすとともに、新たに町内3か所にAEDを配備します。また、消防団の充実、消火栓の更新により地域の防災力強化に努めます。
▽消防庁舎
防災拠点施設として重要なことから、西町高台に移転することとし、令和7年度の完成をめざして、今年度は実施設計業務と一部工事を実施します。
▽交通安全
交通安全意識の向上のため、関係機関団体と、各種交通安全運動の啓発活動を実施します。
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