小・中学校で実施中のスクールランチ。4月から無償化がスタートしています。
この特集では、子どもたちに食事が届けられるまでの様子や利用者の声を紹介し、「様似型スクールランチ」の現在を見ていきます。
■無償化がスタート
4月からスクールランチにかかる児童生徒分の自己負担の無償化をスタートしました。この取組みは、家庭の経済的負担の軽減とより多くの子どもたちにスクールランチを利用してもらえることを目的としています。
■スクールランチの利用率
1月に実施したアンケートでは「令和5年4月以降にスクールランチを利用したことがありますか。」という質問に、96%以上があると回答。そのうちのほとんどが毎日利用しているという回答でした。
利用した・しなかった主な理由は以下のとおりです。
▽利用した理由
・家事負担の軽減になるから
・栄養面で安心だから
・学校給食に近い内容だから
▽利用しなかった理由
・弁当を持って行くので必要ないから
・価格が高いから
・食物アレルギーがあるから
■利用者の声
実際に利用されている保護者のかたはどう思っているのか、感想や要望を聞いてみました。
・家事負担が軽減され、朝の時間が確保できて助かっています。今後も続けてほしいです。
・子どもの好き嫌いが少し減りました。めずらしいメニューも多く、子どもたちも喜んでいます。
スクールランチの実施により、家事の負担軽減や子どもたちへの好影響を喜ぶ声がある一方で、要望としては「無償化の希望(4月以前)」「カレーライスの日を増やしてほしい」「食育の充実」などがありました。
※「様似型スクールランチ」
令和3年9月から様似型の昼食提供方法として小中学校で開始。全道で配食サービスを展開しているコープさっぽろと提携し、子どもたちに温かいご飯を提供することができます。
※「給食との違い」
「学校給食」は衛生管理基準や摂取基準などが法律に基づいて規定されています。近年、以前の様似町と同じように牛乳だけ提供していた町村もスクールランチを導入したり、施設の老朽化や財政難、人口減少などの課題に対する解決策として、スクールランチを検討したりするケースも増えています。
■スクールランチが子どもたちに届くまで
(1)11:00ころ
スクールランチが到着
帯広の工場から温度を保ったまま学校に食事が届けられます。
(2)11:45ころ
配膳の準備
運搬用のワゴンに食事を載せて教室の前へ運び、配膳の準備をします。
(3)昼食時間スタート
授業終了のチャイムが鳴り、昼食時間がスタート。子どもたちは専用のトレーを持って並び、食事を受け取ります。4年生以上は、自分たちで配膳を行います。
(4)みんなでお昼ご飯!おいしいね♪
・6月の1週間の献立
献立はコープさっぽろの管理栄養士のかたが監修しています。
小・中学校ともにメニューは同じですが、学年に応じて適切な量を提供しています。また、アレルギー代替食への対応も行っています。
現在、お米は様似産の特別栽培米を使っており、メニューの中には地元の食材を活用したものも提供されます。
■様似小学校
瀬尾聖子教頭先生
4月からスクールランチが無償化になったことで、利用する児童も増えました。きょうだいが多いご家庭では大変助かっているという声も聞いています。今後は、スクールランチを通して食育の方にも力を入れていければと考えています。
また、食事の提供の仕方を工夫して、子どもたちにもっと美味しく食べてもらえるように、コープさっぽろさんと協議しながら試行錯誤しているところです。
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