◆サルコペニアとは
ギリシャ語でサルコは「筋肉」、ぺニアは「減少」を表しており、筋肉減少により握力や歩行の運動機能が低下している状態をサルコペニアといいます。原因としては、加齢や運動不足による筋肉の萎縮、栄養不足、慢性疾患などがあります。
◇思い当たることはありませんか
・ペットボトルが開けづらくなった
・すぐに疲れてしまう
・つまづきやすくなった
・足がつりやすい、むくみやすい
・急ぎ足ができなくなった
・階段の昇り降りがつらくなった
・夜中に何度もトイレに起きる
※これらの症状がある場合は、筋肉量が減少している可能性も考えられます
筋肉量は筋力にほぼ比例しますので、筋肉量が減少すると、日常生活に不便が生じてしまいます。
筋肉量は20歳を基準とすると、70歳では30%減少するといわれています。放置するとサルコペニアの重症化が進んでしまう可能性があります。
◇20~70歳の筋肉量
サルコペニアになると、歩く速度が低下したり、着替えや入浴などの日常生活の動作も行いづらくなるほか、体のバランスが悪くなり、転倒・骨折の危険性が高くなります。
◇昨年度に参加いただいた70歳と75歳の方の測定結果
半数以上の方に筋肉量が少ない状況がみられました。
◇75歳Aさんの取組み
Aさん「たんぱく質を増やした食事と、椅子に座って足を上げる体操やウォーキングを継続しました」
◇脚の筋肉量の変化
右脚・左脚ともに約400g筋肉量が増加
◇参加者の方の感想
・少し疲れが少なくなった
・体が軽い感じがして動きやすくなった
・階段の昇り降りが楽に感じる
・夜中のトイレの回数が減った
・脚の筋肉量など自分の体の状態を知ることができた
・足の体操を増やしたら筋肉量が増えた
・食事と運動の取組みを続けた結果が出て嬉しい
◆筋力低下を予防するには歩くだけではダメ 「運動と栄養」がポイントです
歩くことでは十分な負荷がかからないため、筋肉に負荷をかける筋トレが必要です。
(1)効果的な筋トレ方法
・運動の動作はゆっくりと行う
・動作を繰り返すときは力を抜かない
・心地よい疲労感が残る程度の回数で行う
(2)食事のポイント
筋肉の材料のたんぱく質(卵・乳製品・魚・肉・大豆製品)の主菜、エネルギー源になるごはんなどの主食・ビタミンの多い野菜の副菜をそろえた食事が大切です。
主菜:卵、乳製品、魚、肉、大豆製品
副菜:野菜、きのこ、海藻など
主食:ご飯、パン、麺類
◆筋肉量を測定してみませんか
◇健康相談日
日時:毎週月曜日(祝日、年末年始除く)9時~11時
※予約不要
◇サルコペニア重症化予防事業
今年度70歳、75歳になる方が対象です。サルコぺニア重症化予防事業を始めて5年が経過しました。70歳のときに参加された方は、今年75歳の対象者となりますので、5年後の筋肉量の変化をみてみましょう。対象者には個別案内しています。
案内日に参加できなかった方は、個別で実施させていただきますのでご連絡ください。
問合せ:保健福祉課健康推進班
【電話】45-6987
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