■[今月のテーマ]誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)はどうして起きるの?
誤嚥性肺炎とは、誤嚥により、本来食道に流れるはずの食べ物や唾液が誤って気管や肺に入ってしまい、引き起こされる肺炎です。
食べ物や入れ歯に付着した細菌により、炎症をおこします。
誤嚥性肺炎は、令和4年度は年間5万6千人が死亡しており、日本の死亡順位の第6位を占めています。
特に65歳以上の高齢者に多い特徴があります。
▽歳をとると、なぜ誤嚥が起こりやすくなるの?
私たちは、普段、「飲み込み反射」により無意識のうちに食べ物を食道へ送っています。[図1]
しかし、加齢によって体の機能が衰えてくると、飲み込みに関わる機能も低下します。
そして下記のような理由で誤嚥し、肺炎を起こしやすくなります。[図2]
[図1]飲み込みの仕組み
誤嚥性肺炎をおこす流れ食べ物がのどの粘膜に触れると、「飲み込み反射」がおこります。
(1)鼻のふたがあがり、食べ物が鼻に行かないようにする。
(2)のど仏が持ち上がり、気管のふた(喉頭蓋(こうとうがい))が気道の入り口をふさいで食べ物が気道に入るのを防ぐ。
(※詳細は本紙をご参照ください。)
[図2]誤嚥性肺炎をおこす流れ
▽誤嚥性肺炎の症状
誤嚥性肺炎の症状は、
・突然の発熱(37・5度以上)
・たんの量が増える
・呼吸が苦しくなる
などです。
高齢者はこれらの症状が出にくく、「微熱が続く」、「なんとなく元気がない」、「食欲がない」、「ぼーっとする」などが見られます。
いつもと違う様子がないか注意が必要です。
▽日頃から気を付けることは?
誤嚥性肺炎の原因の約半分は、口の中にいる細菌ですので、口腔ケアを心がけましょう。
・毎食後の歯磨き
・舌磨き(市販の舌ブラシで奥から手前になでる)
・唾液腺マッサージ(耳の下から顎の下を指でやさしく10回ほど押す)
・歯科での定期チェック
問い合わせ先:住民課幸福(しあわせ)推進室 保健師
【電話】7-2813
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