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自治体の皆さまへ

中川町地域おこし協力隊活動記

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北海道中川町

町の振興や発展のために東奔西走する地域おこし協力隊の活動の様子を紹介します

■『振り返りその1』
市村修司(いちむらしゅうじ)
きこり祭り出店を無事に終えた2月末にこの記事を書いております。たくさんのご来店ありがとうございました!
早いもので中川町に来て3年が経とうとしています。協力隊の任期も5月末までなのであと少しです。少し振り返らせてください。3年前に移住を検討していた頃、中川町の「協力隊」という仕事を知り、流石に人生行き当たりばったりであった私も「中川町・協力隊」につてい検索し、どんなものなのかと調べました。当時の協力隊OBの方達や現役で活躍されている方々の活動を知り、なんか思ってたより(失礼ですね)すごい人達が沢山いるなとビビったことを覚えています。現在でも多くの協力隊OBの方が中川町で暮らし活動をなされていますね。私は料理をしますが地元の食材を扱い調理することほど、長くその土地に暮らしていないと理解できない点が多いと今回の移住を通して実感しました。なんとなく扱ってそれっぽく作ることはできるかもしれませんが、それはやはり表面的な地産地消料理な気がします。ですので、なるべく長い間この先も中川町で暮らせるように生計を立て、地元に根ざした料理を提案できるように邁進していきたいと思っていおります。なんだか最終回のような内容になってしまいましたが、あともう一度広報ナカガワに寄稿できる機会があるはずです。今回のきこり祭りの出店やオトカフェプラスにもいつも遊びにきてくださりありがとうございます。何か楽しめるものを提供できるよう考えますので今後ともよろしくお願い致します!ではまた。

■『百聞は一見にしかず』
村木栞奈(むらきかんな)
みなさん、こんにちは。協力隊の村木です。
天塩川のまさかの解氷が起きてしまった2月の終わり頃、中川のふるさと返礼品にも作品を提供してくださっている札幌のテキスタイル作家・下村好子さんの工房にお邪魔して、織物体験をしてきました。
経糸と横糸が交互に組み合わさってできている「織物」は、まず織機に経糸をセットするところから始まります。
この経糸のセットが簡単そうで、実はこれがめちゃくちゃ大変。15センチ四方のテーブルマットをつくるのに経糸を68本使用するのですが、それを一本ずつ細かい穴に通したり、結んだり。これだけで3時間はかかる大作業でした。
これまで主に商品を販売することに関わってきた私ですが、このようにして自分の手を動かして、出来上がりまでの過程をきちんと体験するのは初めてのことでした。
モノに溢れ、欲しいものはすぐに手に入る今の時代。その生産の過程は私たち一般の消費者には遠い存在となってしまっています。「百聞は一見にしかず」ということわざがありますが、実際に手を動かしてわかること、そしてその体験をしたからこそ分かるモノのありがたみや、尊さを感じることができました。
この経験を活かしてこれまでよりもっと本質的なモノの良さを伝えられるようこれからも頑張ります。

■『搾乳に関わる作業が牛乳の品質にどのような影響を与えるのか』
中村吏智(なかむらりち)
こんにちは、酪農ヘルパーの中村です。今回は搾乳に関わる作業が牛乳の品質にどのような影響を与えるのか、学んだ知識と経験をお話ししようと思います。
飼養管理等にも影響されますが、搾乳時に注意すべきポイントの一つが、「遊離脂肪酸」の値を低く保つことです。遊離脂肪酸とは、乳中の脂肪分解酵素によって脂肪が分解されて発生する物質で、牛乳の風味に影響します。特に、ランシッドと呼ばれる不快な臭気はこの脂肪分解の結果生じるもので、牛乳を口に含まなくてもその匂いで異常がわかるほどで、牛乳の品質を左右します。
牛乳に含まれる脂肪は非常に繊細で、過度に乳を泡立たせたり、パイプライン内へのエアー流入など物理的な衝撃が加わると脂肪を保護している膜が破壊され、脂肪分解酵素の作用を受けやすくなります。これにより、遊離脂肪酸が発生しやすくなるため、生乳の取扱いはできるだけ「やさしく」行うことが重要になります。私はまだミルカー装着時にエアーを吸ってしまい衝撃を与えてしまうので、なくすように取り組みます。
搾乳機器や牛の清潔さを保つことも重要です。異物混入の混入はもちろんのこと、機器が汚れていると、環境菌による脂肪分解酵素が促され、遊離脂肪酸の発生が増える可能性があります。
さらに、搾乳後の牛乳は適切な温度で迅速に冷却することが必須です。これにより、脂肪分解酵素の活動を抑制し、遊離脂肪酸の発生を防ぐことができます。また、過冷却による凍結や過熱による劣化を防ぐためにも、入退出時、搾乳前後に貯乳温度の確認をして異常を防ぐことも大切です。特に集乳日はバルクから牛乳がなくなり、洗浄と冷却が必要になるので注意が必要です。
チーズ製造経験から知っていることもありますが、酪農現場で直接牛と向き合い、生産に携わることで、牛乳の品質に影響を与える要因をより深く理解ができています。これからも安全で美味しい乳製品を届けるための知識と技術を持ち、それを実践していきます。
今回も初乳をいただいて、牛乳豆腐を作ることができました。お酢の添加を何回かに分け、間隔を空けたことで、前回よりも上手く固まったような気がします。

■『たくさんの気づき』
出水知美(ですいともみ)
中川町の皆さん、こんにちは。いかがお過ごしでしょうか?最近はあちらこちらで雪解けが始まり、春が近づいてきているなあと感じます。
活動内容を報告します。1月2月は近隣のチーズ工房の視察、道北地域の放牧酪農家さんとの交流会、簿記、チーズ専門店での研修と市場調査を行いました。豊富の工房レティエさんの訪問では、この地域で作る意味や、販売してちゃんと運営し続けていくことの困難さ、出来るだけ自分たちの力でまかなう工夫、借金してでも本当にやりたいのか、という現実的なお話を相互にすることができました。酪農家さんとの交流会では、専門的知識に欠けていることを痛感したこと、また小さな疑問でもいろんな角度から対策法を提案している会話を間近で聞いて、本当に牛を大切にされいることがよく伝わってきました。また、札幌のチーズ専門店コンテさんのご協力で、朝礼に一緒に参加したり、チーズのカットや包装をしたり、管理と販売について実践的な研修をさせていだきました。また多くのお客様がチーズの購入と消費に関するアンケートに快く答えていただきました。とても具体的で貴重な結果を得ることができ、製品設計や販売に生かしていきたいと思います。今後SNSを開設した時に、WEB上でもアンケートを載せる予定なので、ぜひご協力いただければと思います。自分の工房を経営していくに当たって、欠如している部分が多くあり、来年度は「まなぶ」ことをテーマに、新しい知識や技術を得るために、努力していきます。

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