所長 髙石恵一
■今年も熱中症に注意!~症状と対策について
今年の5~6月は寒い春でしたが、徐々に6月下旬から25度以上の日も増えてきましたね。今夏も非常に暑い夏になるとの話もありますが、どうなりますでしょうか…? 今回は熱中症のお話です。
◇熱中症とは
暑さにさらされたために、体の体温の調節機能がうまく働かなくなって体温が上昇し、様々な症状が現れる病気です。重症になると意識障害や痙攣が起きたり、最悪の場合には死亡してしまう可能性もあります。
また炎天下ばかりではなく、気温の低い日や室内でも湿度が高いと熱中症にかかりやすくなります。
◇熱中症の症状(下段に行くに従い重症です)
・顔や体がほてる
・猛烈に汗をかいて止まらない
・手足がしびれる
・手足の筋肉がつる(こむら返り)
・食欲がおちる
・体のだるさ
・めまい/立ち眩み
・頭痛
・吐き気
・水分が摂れない
・体は熱いのに汗を全くかいていない
・まっすぐ歩けない
・意識がおかしい
◇熱中症が疑われる際の応急処置
◇「暑熱順化(しょねつじゅんか)」とは?
体を暑さに慣れさせることを「暑熱順化」と言います。暑くなり始めのこの時期、体はまだ暑い環境に慣れていないため、気温の変化に対して体が適応しきれず熱中症を起こすことがあります。また、近年では暖房・冷房による室内快適化で、寒暖に順応する体の機能が弱くなって、暑さにバテてしまう人が多くなっています。そのため、気温が暑くなる前に暑熱順化ができていれば、熱中症になりにくい体をつくることができるのです。
暑熱順化のために必要な対策は、ずばり「汗をかくこと」です。汗をうまくかいて、体内の熱を放出する働きを暑くなる前に目覚めさせることが必要です。暑熱順化には個人差もありますが、数日から2週間程度かかるといわれています。みなさんも本格的な夏が来る前に、軽い運動や湯舟での入浴などで汗をかくことを意識してみてはどうでしょうか?
◇「塩麦茶」のススメ
昨年8月号にも掲載しましたが、手軽に作れて万能な“熱中症予防最強ドリンク”「塩麦茶」を再度紹介します。麦茶は、利尿作用のあるカフェインが含まれておらず、ミネラルが豊富で、体温を下げる効果があると言われていて、夏にぴったりの飲み物です!
★塩麦茶の作り方:麦茶1リットル+食塩1g(親指・人差し指・中指の3本で塩をつまんだ量)を混ぜる
※なお、アルコールは利尿効果が強いので、くれぐれも水分補給としては飲まないようにご注意を…
問合せ:中札内村立診療所
〒089-1332 中札内村西2条南3丁目23
【電話】67-2012
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