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【村長・森田のコラム】見る・聞く・思う

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北海道中札内村

■“学問”のすすめ
「何かを始めることは易しいが、それを継続することは難しい。成功することはなお難しい」。新5千円札の顔となった津田梅子の言葉です。津田は明治維新期の1871年、日本の使節団の一員として弱冠6歳で渡米。そこで学んだ経験から女性の地位向上の必要性を痛感し、私立学校(現在の津田塾大学)を創設するなど女子高等教育の充実に生涯を捧げました。封建的な家父長制度がしかれた時代であり、その苦労がしのばれます。

しかし「そもそも何かを始めることが大変」という人もおられるでしょう。実は、日本人には学習嫌いの傾向があります。パーソル総合研究所「APAC就業実態・成長意識調査」によると、勤務先以外での学習や自己啓発活動を全くしていない人の割合は日本人労働者で46%にも達し、アジア太平洋地域14カ国で断トツのワースト1位でした(※ワースト2位のオーストラリアでも21%)。

なぜ日本人の学習意欲は低いのか。同研究所は「地頭が悪い」などと思い込む硬直的な思考傾向を要因に挙げます。この改善には教育の果たす役割が大だと言え、中札内村ではスポーツ・文化大会への参加費や英検をはじめとする各種検定受検料の助成、学習への自信を失いやすい算数教育の充実を図るなど、多面的に自己肯定感の育成を図っています。スポーツ等の大舞台で活躍する子どもが増え、2024年度全国学力テストでは全ての都道府県と政令指定都市を平均正答率で大幅に上回るなど、着実な成果を感じています。

人生100年時代を少しでも豊かに生きるため、自分の可能性を信じるしなやかさを取り入れたいものです。まずは何かを始めるところから。先述の各種教育関連の助成は大人も対象(検定受検は条件有り)。充実した学びの秋に役立ててください。

人は誰しも、いつからでも学習による成長が可能です

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