◆森林活用に向けた中頓別町の取り組み
中頓別町では、林業の振興・活性化に向けて木材を使って森林を育てる「森林資源の循環利用」を進めており、木材を利用することの意義を皆さんに知っていただくため、木を活用した様々な取り組みを行っています。これらは、令和元年度より各市町村に交付されている「森林環境譲与税」を活用して行っています。
◆森林環境税及び森林環境譲与税とは
森林を整備することは、地球温暖化防止のみならず、国土の保全や水源かん養、地方創生や快適な生活環境の創出につながり、その効果は広く国民一人一人が恩恵を受けるものです。
「森林環境税」は、令和6年度から、個人住民均等割の枠組みを用いて、国税として1人年額1,000円を市町村が賦課徴収するものです。その税収は全額森林環境譲与税として都道府県・市区町村へ交付されます。
「森林環境譲与税」は、市町村による森林整備の財源として、令和元年度から市町村に交付されています。これは、「森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律」に基づき、市町村においては間伐等の森林の整備や人材育成・担い手の確保、また木材利用の促進や普及啓発等に充てることとされています。
交付される額は、令和元年から段階的に増えていき、来年令和6年度からは一定額が交付となる予定です。
◆中頓別町の森林環境譲与税活用状況
中頓別町の令和元年度からの譲与額及び使用額については表のとおりとなっています。また、主に下記の用途に森林環境譲与税を活用しています。
※令和5年度及び6年度の譲与額は予定金額です。
(1)私有林等整備に対する補助
既存森林関係事業では対応が困難な森林における森林整備を進めるため、森林所有者や森林組合に対して補助を行っています。
(2)森林整備担い手対策
林務担当職員の森林整備に関する技術力向上を目的として道が主催する研修会に参加する他、北の森づくり専門学院の生徒を対象とした就学支援などを目的に設立された北海道林業・木材産業人材育成支援協議会に賛助会員として支援しています。
(3)森林経営管理対策
森林経営管理法に基づき、適切な経営管理が行われていない私有林人工林の所有者に対し、経営管理の意向調査を行い、必要に応じて経営管理の支援等を行っています。
(4)町民ホールの木質化
町内の人工林資源が本格的な利用期を迎える中、これらの資源を循環利用し林業の成長産業化を促進するため、公共施設に積極的に町産木材を利用することを目的に、役場庁舎町民ホールを町産材を用いた設備等にリニューアルする事業を行っています。令和5年度~6年度の間に、町民ホールの机や椅子などが町産材を用いて製作されたものに順次置き換わっていく予定です。
(5)木育・木づかい推進対策
町の木と触れ合う機会を創出するため、産出される木の利用推進活動や子供から大人まで楽しめる木育活動を行っています。
▽中頓別町天板交換プロジェクト
小・中学生が学校で使用する机の天板を町産材で作った天板に交換し、毎日触れ合うことで木材の特性を知ってもらうことを目的としています。
▽ぬくもりのハンドメイド積み木教室
妊婦さん及び1歳未満の子どもがいる家庭を対象にして、積み木の製作を行いながら木の特性や、良さを知っていただき、それをわが子へプレゼントする母から子へと受け継がれる木育教室を実施しています。
▽木のおもちゃまつり
毎年秋に実施する町民文化祭の中で、木材を使用した遊具に触れてもらい、木特有の柔らかな肌触りやぬくもり、安全性などを体感することで、自然を身近に感じられる空間を創出しています。今年度は11月4日(土)に実施し、多くの方に遊んでいただきました。
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