≪資料紹介≫
「船絵馬(ふなえま)」
船絵馬とは、船が描かれた絵馬のことです。主に江戸時代から明治時代にかけて、全国の神社や寺院に奉納されました。絵馬を奉納した方は、船の所有者や船頭などで、奉納の目的は、航海安全や豊漁を祈願したり、それらの願いが叶ったことへの感謝を伝えたりするためでした。
絵馬には、弁財船(北前船)が描かれたものも多く、帆を張った船体を側面から描くという構図が典型的な形です。
かつては描画から彩色まですべて手書きでしたが、嘉永2年(1849年)ごろから船などの細かい部分は版画化され、一部をあとから色付けする手法に変わっていきました。これは、船絵馬の需要が増加し、大量生産を余儀なくされたためです。
余市水産博物館で収蔵・展示しているものは、余市町入舟町の茂入(もいれ)神社に奉納されていたものです。船絵馬を見比べるとデザインの型式のようなものがあることがわかります。また、帆印とよばれる個人の船を見分けてもらう標識(通常は帆に黒い線で一、二本描かれます)など似ているけど違うところがあることもわかります。ご来館の際は是非チェックしてください。
船絵馬は、博物館と運上家で常設展示されているぞ!
博物館では6~7月のピックアップ展示でも船絵馬が展示される予定なので、絵馬を見比べるチャンスじゃ!
開館時間:午前9時~午後4時30分
問合せ:博物館
【電話】22-6187
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