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【特集】止まらぬ人口減少。函館は、消滅するのか―消えて、たまるか。(1)

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北海道函館市 クリエイティブ・コモンズ

令和6年4月に人口戦略会議が発表した「全国の自治体の持続可能性に関する分析結果」によると、函館市は「消滅可能性自治体」と定義されました。しかしこのままでよいのでしょうか。函館市の抱える課題、そして未来―。本当に消滅してしまうわけにはいきません。今月の特集では、市の未来を考えてみます。


2050年までの推計では本市の人口は約15万1千人となり、子どもと生産世代が減り、老年の割合が高くなる見込み。

函館市は、かつて繁栄を極めた港町として知られていましたが、その人口は減少の一途をたどっています。1980年をピークに、若年層の流出や出生率の低下、高齢化による死亡者数の増加など、複数の要因が重なり、社会減と自然減が同時に進行しています。

■人口減少がもたらすまちへの影響
2020年の国勢調査では函館市の人口は約25万1千人まで減少し、今後もこの傾向が続くと予測されています。このまま人口減少が進行すれば、さらなる老年人口の増加と、それを支える生産年齢人口の負担増加に直面することになります。
このままでは地域経済の縮小や生活利便性、行政サービスの質も低下する可能性があり、さらに人口減少の悪循環を引き起こす恐れがあります。

■函館市の未来
函館市は、これらの課題にどう立ち向かうべきか、真剣に考える時が来ています。国立社会保障・人口問題研究所の推計では、函館市の人口は現在の約23万人から2050年には約15万1千人となり、約6割にまで減少する見込みです。
一方、市では人口減少による活力低下を最小限に抑えるため、さまざまな取り組みを行っていますが、根本的な解決には市外からの移住者を増やすこと、そして市に対する愛着をもち、ずっと住み続けたいと思われることが必要です。
今回の特集では、函館を愛する人々の声や、赤ちゃんから働く人まで市が行う支援などを紹介します。本当に消滅するのか、函館市の未来について考えてみませんか。

■市内大学生等に聞きました
Q:卒業後に函館で働きたいと思いますか?

回答者数:433人

◇思わないが約半数
令和4年度 函館市若者の地元就職促進事業調査結果報告書によると、大学生等が卒業後に函館で働きたいと思うが24%、思わないが46.9%でした。その理由は「初任給や勤務体系など希望条件に合う会社が少ない」とする割合が4割と高く、さらに「函館にどんな会社があるか分からない」とする割合も2割あり、市内企業の認知度が低い傾向があることが伺えます。

■若者の転出超過が顕著に

内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局作成資料

純移動率とは転出者と転入者の差を表したもので、転入超過はプラス、転出超過はマイナスとなり、市は転出超過の傾向にある。

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