3 郷土愛と社会性を育む青少年の健全育成
本町の次世代の担い手となる青少年に豊かな社会性とふるさと別海への郷土愛を育むため、時代にあった施策を推進します。
ふるさと教育では、学校や地域と連携した中で、「郷土資料館」や「みなくる」などの社会教育施設と地域人材を活用しながら郷土愛を育む教育のさらなる充実を図ります。
青少年の健全育成においては、ジュニア・ハローワークをはじめとする「ふるさとキャリア教育」に関する事業に取り組み、郷土愛と自己有用感の醸成に努めます。
発達段階に応じた情報リテラシーの育成を目的として、町独自の「メディアコントロールシート」を活用し、子どもやその家族が、主体的にメディアとの付き合い方を考える取り組みを進めます。
また、友好都市交流や青少年の居場所づくりなど、積極的に中高生の参加機会を設け、社会性を育む人材育成を推進します。
4 地域に根ざし個性あふれる地域の芸術文化の振興
地域における芸術文化の振興は、別海町文化連盟をはじめとした各団体への支援や、町民の豊かな心の醸成と芸術文化を通じた想像力と感性の育成に寄与できる事業の実施と参画機会の提供を図ります。さらには「別海のおたから」である本町の貴重な文化財や歴史を学び、理解を深める機会の拡充を図り、郷土愛の高揚に努めます。
本町には、各地域にさまざまな文化財があります。これらの文化財を幅広く把握し、保存活用の方針を具体化・具現化するため、「別海町文化財保存活用地域計画」を策定します。
史跡旧奥行臼駅逓所をはじめとする奥行地区文化財は、これまで道内外から多くの方々が見学に訪れています。引き続き、積極的な情報発信を行うとともに、「夏休みトロッコサンデー」や「奥行臼散策デー」を開催するなど、地域の文化財を学ぶ機会の拡充に努めます。
国の天然記念物に指定された「西別湿原ヤチカンバ群落」は、西別湿原ヤチカンバ群落保護対策検討委員会で保存活用計画の検討を行うとともに、計画策定に必要な調査を実施します。
郷土資料館は、町の歴史、文化や自然に関わる資料の収集、整理保管、調査研究を引き続き進め、「ふるさと講座」「郷土学習出前講座」や「出前移動展」を積極的に開催します。
また、加賀家文書館は、アイヌ政策推進交付金事業を活用し、展示資料の整備と充実を図ります。
5 活力に満ちた地域をつくるスポーツの振興
すべての町民が、幼少期から生涯を通じてスポーツを楽しみ、健康づくりができる「町民皆スポーツ」の実現をめざします。
そのために、スポーツ協会などと連携をし、地域の特性やスポーツ施設を有効活用した、いつでも、だれでも気軽にできる、スポーツの普及を図ります。
スポーツイベントや町民のニーズに合わせたスポーツ教室を通し、人と地域のつながりを深めるほか、能力・適性・興味などの多様性のあるスポーツ活動を気軽に選べる機会を提供します。
また、少年団などの指導者の育成と支援を行うことで、スポーツの振興とスポーツによる町づくりを進めるとともに、別海町スポーツ選手後援会とも連携を図り、スポーツの発展に努めます。
別海町パイロットマラソンは、小学校1年生から3年生を対象とした保護者と一緒に参加できる新たなカテゴリーを設定し、今まで以上に、多くの町民が参加できる大会をめざします。
今後もスポーツ交流による人づくりと町づくりを促進するため、令和6年10月6日の開催に向け、多くのランナーの参加が得られるよう準備を進めます。
◇IV むすび
めまぐるしく変化する社会において、一人一人の豊かで幸せな人生と、社会の持続的な発展を実現するために、教育の果たす役割はますます大きくなっています。
教育行政の執行方針を具現化するためには、地域・学校・家庭・行政が一体となり、町ぐるみで取り組みを進めていくことが必要です。
別海町教育委員会は、全町民のウェルビーイングの向上を目指し、ふるさと別海を愛する心をもって主体的に生きるための学び、協働してふるさと別海の未来を創るための学びを充実させるための施策を推進します。
とりわけ、子どもたちは町の未来の創造を担う大切な宝です。学校における学びやスポーツ、文化などを通して子どもたちが健やかに成長し、豊かな人生を送るために、特色ある教育を推進します。
地域や学校、子どもたちの声に耳を傾けながら、強い思いをもって取り組んでいくことをお誓い申し上げ、教育行政執行方針といたします。
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