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人の森

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北海道北広島市

●市内で初の音楽療法士
吉田 住代(よしだ・すみよ)さん
ピアノの講師として高校や音楽教室で働いていた。平成13年から音楽療法を学び、人の人生で音楽を機能回復に使うことの大切さと必要性を感じる。20年に日本音楽療法学会認定資格を取得し、現在各地で活動中。

◆音楽を医療の分野で役立てたい
◇ピアノ講師から音楽療法士へ
市内で初めて音楽療法士(日本音楽療法学会認定)の資格を取得した吉田さん。音楽療法とは音楽の持つ生理的・心理的・社会的働きを用いて、心身の障がいの回復、機能の維持・改善、生活の質の向上、行動を変容させていくこと。
吉田さんは資格を取る前、ピアノの講師として働いていて、音楽は歴史を学んだり、演奏をしたりするものだと思っていた。考えが変わったきっかけは、ピアノの恩師中山ヒサ子先生に誘われ、医師の日野原重明先生が音楽療法士を国家資格にするために行っている講演活動を手伝ったことだ。音楽を医療の分野で人の機能回復のために使うことが新鮮だったそう。音楽が人の心に寄り添い、音楽の中でさまざまな気付きに出会えることに興味を持ち、多くの人に広めたい、知ってもらいたいと思うようになった。

◇市内での活動
これまでも市内の病院や介護老人保健施設などで音楽療法の活動を行ってきた。昨年、北広島団地地域サポートセンターともにで体験型セミナーを開いたとき、高齢者たち約40人が参加した。このセミナーでは昔の曲に合わせて楽器を演奏したり、歌ったりするプログラムを行った。
若い頃を思い出したり、指の運動にもなったりして、脳を刺激し介護予防にもつながるという。
体験型セミナーで気を付けていることは、参加者がうまく出来なくても、笑って終われるよう終始楽しく過ごしてもらうことだそう。今年の9月にも同じ会場で開く予定だ。

◇音楽を医療分野で生かす
市内で活動をする傍ら、今後は統合医療にも力を入れていきたいと話す吉田さん。統合医療とは西洋医学のほかに代替医療を積極的に取り入れ、患者一人一人の心身の状態に合わせた治療とケアをしていく医療のこと。石狩市にある北海道統合医療協会と音楽療法の分野で連携し、人を人として大切にしていける社会づくりに携わっていきたいと語ってくれた。
音楽で多くの人の役に立ちたいと意気込む吉田さんの、今後の活躍に期待したい。

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