文字サイズ
自治体の皆さまへ

特集-知りたい!!ヒグマ~いまこそ考える、私たちの「ヒグマ情報」(2)~

19/35

北海道占冠村

■「いま」身を守る情報源は
過去の「ヒグマ情報」も、積み重ねることで何らかの行動の傾向を見出し、特定の危険要素を指し示す可能性はあります。普段おそらくあまりヒグマがいないであろう市街地では、出現情報自体が大きな意味を持ちますし、攻撃的な行動を取る個体の出現情報はどこであれ見逃せません。このようにして私たちは、もとより断片的なヒグマ情報を希求しがちになります。しかしながら情報に基づく「読み」は当たらぬことが多く、効果的に私たちの行動選択を導いているか、甚だ心もとないところです。
そこでむしろ大切なのは自身が第一発見者、当事者となった場合への備えではないでしょうか。いつどこであれヒグマに遭遇するかもしれない日常において、自身が知覚する目の前の状況(周りにヒグマがいないかの確認も含め)こそが、自身の行動選択と安全のために最も役立つヒグマ情報なのです。

■ヒグマに強い村づくりを
ここまで述べてきましたように、ヒグマ情報はそれ単体で役立つものではなく、発信者と受信者の共通理解、ヒグマに関する予備知識を通じて安全や安心につながります。広報や勉強会を通じ、村民の皆さまのヒグマ観察眼を養い、また情報を適切に行動に生かすスキルを伸ばしていただきながら、総合的にヒグマに強い村づくりを進めていくため、村はこれからも皆さまと「ともに学ぶ」姿勢で取り組みます。
具体的には、引き続き月毎の「お知らせ」に重点を置き、案件同士の関連や状況判断を総合的にお伝えできるよう努めるほか、占冠村ヒグマミーティングの取り組みを継続、発展させ村全体の情報リテラシーの底上げを図ります。
なお、ヒグマによる危険事案の対応にあっては、安全確保を優先して対処し、そのことに理解を求めてまいります。

▽おなじみ!「ヒグマについてのお知らせ」(PDF版)
ヒグマの活動期間中、広報紙に折り込んで配布してきた紙の資料です。令和5年度分以降は、電子データで村ホームページにも掲載しています。

■1月27日(土)占冠村総合センターにて第7回占冠村ヒグマミーティング開催!
占冠村ヒグマミーティングは、ヒグマに強い村づくりをめざす村と村民有志、専門家による勉強会です。7回目となる今回は、富良野地区広域教育圏振興協議会にもご協力いただきながら「ひぐまひろば」と「ヒグマ会議」の2部構成で開催。前回(令和5年2月11日開催)よりもさらに充実し過ごしやすい催しとなりました。
当日は村民の皆さまのほか、酪農学園大学、北海道大学、帯広畜産大学からも先生方や学生さんたちが来てくださり、スタッフ合わせて総勢68人が集まりました。
日頃の地道な研究によって明らかになる新たな知見。そこから湧き上がる新たな疑問。私たちの身の安全にも直結する事柄だけに、楽しみつつも真剣に、ヒグマ探求の世界に浸りました。この活動の継続が、さまざまな場面で「ヒグマに強い村づくり」につながることが期待されます。
村ホームページでもミーティングの様子を掲載しています!

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU