歯と口の健康は、食べる喜び、話す楽しみを保つ上で重要です。しかし、年代別の歯の数(現在歯数)を見ると、歳を重ねるほど歯の本数が減り、そのうち4割は歯周病が原因です。(図1)
◆歯周病は万病のもと
歯周病とは、歯と歯茎(はぐき)の間にたまった歯垢(しこう)の中の『歯周病菌』によって、歯茎(はぐき)に炎症が起こる感染症です。また、口の中だけでなく全身に影響するため、生活習慣病の発症や重症化にも繋がります。(図2)
歯垢(しこう)…口内の細菌が食べかすの糖分を元に作る
図2 歯周病と生活習慣病との関連
歯周病の放置・悪化
→炎症性物質が出る
→血液の流れにのり全身へ
→免疫活性化物質が出る
→血糖値を下げる働きが阻害される
→糖尿病の発症・悪化
糖尿病の方はお口の中を健康に保つことも重要です!
歯周病の放置・悪化
→歯周病菌が増える
→血液の流れにのり全身へ
→動脈硬化を進める物質が出る
→血管の通り道が狭まる
→心筋梗塞や脳梗塞の発症
歯周病の影響は口の中だけにとどまらないのか…。
◆歯周病を予防しましょう
歯周病の予防には『歯垢をためない』ことが重要であり、毎日のセルフケアが大切です。歯ブラシだけではすべての歯垢を落とせないため、定期的に歯科医院でのケアも受けましょう。
○歯垢のついている部分とその清掃方法
1、歯の表面
・1日3回、毎食後に歯ブラシを小刻みに動かし磨く
寝る前は細菌が繁殖しやすいため丁寧に!
2、歯と歯の間、歯茎との境目
・歯間ブラシやデンタルフロスの使用(1日1回)
・歯科医院での専門的な清掃(3~6か月ごと目安)
歯周病等の早期発見のため、節目年齢の方へ歯科検診費用の助成をしています。対象の方には4月にご案内を送付しています。お申し込み・お問い合わせは、保健福祉センター保健係まで。
保健師 白川部真依子
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