お酒に含まれるアルコールは大半が胃や小腸から吸収され、血液を通して全身をめぐった後、肝臓で分解されます。アルコールは全身の臓器に影響を与え、生活習慣病などの発症リスクを高めます。
◆過度な飲酒による身体への影響(※)
(1)年代・性別・体質による発症リスク
○20代
・脳が発達途中の時期。脳神経細胞に影響し、脳の萎縮や機能低下のリスクが高まる。
・高血圧、脂肪肝、糖尿病のリスクが高まる。
○女性
・女性ホルモンがアルコール分解を抑制する為男性よりも少量かつ短期間で肝臓障害のリスクが高まる。
○高齢者
・若い時と比べて体内水分量が減っているため酔いやすく、転倒、骨折、飲酒による認知症発症のリスクが高まる。
○体質(約4割の日本人があてはまる)
・アルコール分解酵素の働きが弱い体質
(顔面紅潮、動悸、吐き気、頭痛などの症状が出やすい人)
症状が出やすい人は、長年飲酒すると食道やのどの発がんリスクが高まる。
※アルコールによる身体への影響は個人差があるため、その時の体調などによって変わります
(2)純アルコール摂取量による発症リスク
純アルコール量=お酒に含まれるアルコールの量
飲酒量(純アルコール量)が少ないほど、飲酒による発症リスクを減らすと考えられています。
○1日の純アルコール摂取量
男性 40g
女性 20g
超えると
生活習慣病のリスクが高まる!
(健康に配慮した飲酒に関するガイドラインより)
発症リスクが高まる1日の純アルコール摂取量
◆健康に配慮したお酒の適量
1日の純アルコール摂取量
男性 40g
女性 20g
を超えない量を目安としましょう。
○純アルコール量20gを含むお酒の量(お酒の許容量を示したものではありません)
ビール 500ml
日本酒 180ml
ワイン 200ml
チューハイ 350ml
ウイスキー 60ml
焼酎 100ml
○純アルコール量の確認方法
大手ビール会社は、アルコール飲料に含まれている純アルコール量をグラム単位で表示する取り組みを進めています。
(表示例)
純アルコール量:14g(350ml当たり)
缶の表示を確認しましょう
管理栄養士:吉田美佳
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