■平和の尊さを学ぶ 原爆平和祈念式典に参加して
町では、終戦70周年を迎えた平成27年度から、広島市、または、長崎市の原爆平和祈念式典に学生を派遣しています。今年は8月9日に開催された被爆79周年長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に、大樹高校2年生の野村琉来名さんを派遣しました。
派遣を終えた野村さんの報告文をご紹介します。
戦争とは一瞬でその人の人生を奪うものです。何十年もかけて築き上げた人生が消えてしまうことは、なんと残酷なのでしょう。これまで私にとって原爆は教科書の中の出来事でした。しかし、今回長崎に行かせていただき、これは実際に起こった現実なのだと痛感し、恐怖で体が震えました。原爆の被害は一瞬で終わるものではなく、今もなお続いていることを知り、絶対に使用してはいけないと強く感じました。戦争によって多くの人の人生が奪われ、夢を持つことすら許されなくなったのです。それなのに、なぜ今もなお人は暴力で解決しようとするのでしょうか。文化や価値観の違いから、理解し合えないこともあるでしょう。しかし、話し合いで理解し合えることもたくさんあるはずです。だからこそ、戦争という選択を絶対にしてはいけません。
私が戦争のない世界を作るためにできることは、戦争や原爆の恐ろしさを伝えることだと思います。今回、被爆地を訪れて、ニュースでは知りえないことを肌で体験できました。その学びを、私のように原爆の恐ろしさを知らない人々に伝えていきたいです。
■自ら思考し共創する力を養う 人財育成塾に参加して
町では、一般社団法人プラチナ構想ネットワークが開催する「プラチナ未来人財育成塾」に大樹中学校の生徒を派遣しています。今年度は8月8日から12日までの4日間にわたり東京で開催され、3年生の荒城蓮音さんを派遣しました。「2050年の社会と自分について考える」をテーマに、全国から集まった中学生が、講師陣による講義の聴講やグループワークを行いました。
参加した荒城さんの感想をご紹介します。
私は中学1年生の時にも、プラチナ未来人財育成塾に行きました。そこで、「楽しかった」というものが特に心に残っていました。もう1度プラチナ人財育成塾に参加して勉強したいと思っていたため参加させていただきました。
そこで、私は、いろいろな人と議論し合うことの楽しさが1番印象に残っています。それは、いろいろな人が「2050年の社会と自分について考える」というものを目的とした講義を行い、その講義で感じたことや疑問に思ったことなどを話し合ったりしました。そのことから、どんな社会にしたいかをグループで話し合いました。そこで講義を聞くたびに考えたことのない考え方や感じ方などの新しい価値観を知り、そこからまたどんな社会にしたいか話し合いました。すると講義を受けるたびにそれぞれの人の考え方や感じ方などが自分と少しずつ、ずれていきました。そこで議論すると多くの意見が出ていく時が私にとって「楽しい」と感じました。そして、その議論があったからこそ、発表の時にしっかりとグループでの意見を言えました。
だからこそ、私は、みんなで議論し合うことの楽しさや大切さを知りました。そして、その議論をより良くするために、多くの知識と受け入れる心、そして自分の気持ちを言えることがとても重要になってくると感じました。そこでの「楽しさ」を忘れずにこれからの役に立てていきたいです。
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