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協力隊通信

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北海道天塩町

■啓徳小学校パリオリンピック直前特別授業「クロエのフランス」
今年4月、友人との会話からパリに住む日仏ハーフの女子高生が夏休みとともに来日し、東京で日本語学習のため短期留学することを聞きました。軽い気持ちで「そうそう、来日するなら、天塩町に来てみない? 今年度いっぱいで統合する小さな小学校があるので、日本語で授業をしてみるのはどう?」と話すと、女子高生であるクロエさん本人から「いいと思う。興味がある」という言葉をもらい、また、日本人のお母様から「フランスでは、北海道の旅行情報がほとんど得られない。たくさんのフランス人が行く旅行先に行きたくはない。児童数が少ないのと、校舎を使う最後の年度ということで天塩町に行くのは、娘にとっていい経験になりそう」とのご同意をいただきました。こうして啓徳小学校にてパリ・オリンピック直前(7月23日)に特別授業の企画が始まりました。
東京からの来道は日本人である祖母が保護者として付き添うことで話はまとまり、教育委員会や校長の吉田先生からの了承を頂きながら企画を進めました。
クロエさんと祖母が天塩町に到着し、町内外の皆さんの温かいおもてなしを受け、たくさんの笑顔を見せてくれました。そして、啓徳小学校11名の児童たちに特別授業を行いました。のちにクロエさんは笑顔で「児童が緊張していたみたいだから、自分はリラックスして授業をすすめた」と語りましたが、ギリギリまで説明資料を調整し臨んだ授業は大盛況でした。フランスの文化や歴史、そして食べ物のクイズなど、日本人にもしっくりくる内容、構成、わかりやすさで高い完成度であるうえ、発表資料は低学年が読みやすいよう漢字にふりがなをつけるという細かさです。最後はパリ2024オリンピック直前花火大会の映像を流しながら「ここに住んでいます」とパリっ子ならではのコメントもあり臨場感ある授業でした。
授業の後は、給食をいっしょに食べ、歯磨きをし、児童の開催する「なつまつり」を楽しみ、大掃除まで参加するなど、お互いにとって心に残る思い出になりました。テレビに映るオリンピックを観ながら、児童がフランスをはじめとする多文化を意識してくれることを願っています。(三國)

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