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自治体の皆さまへ

令和6年新年のご挨拶

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北海道富良野市

■新しい年を迎えるにあたり市民の皆様に謹んで年賀のご祝辞を申し上げます

令和5年は富良野市開庁120年の節目の年を迎えたことから、開庁120年記念事業を開催いたしました。7月には富良野盆地の開拓と山手幹線用水路の設置などの特別展を生涯学習センターで開催し、農業のまち・富良野の原点ともいえる土地改良の歴史に関する展示を通じ、兜谷徳平氏ら先人の苦労と大いなる功績について振り返ることができました。9月には日本ハムファイターズスポーツキャラバンを実施し、各種スポーツ教室やダンス教室、ファイターズOBである鶴岡慎也さんを招きトークショーを開催するなど、スポーツの楽しさや魅力を感じるとともに、青少年に夢や希望を提供できたことは有意義であったと感じております。
また、特に喜ばしかった出来事が、11月に開催した名誉市民顕彰式において、本間勲様に対し名誉市民の称号をお贈りしたことであります。本間様の永きにわたる地方自治の振興発展への貢献の功績に対して、市民の総意による感謝の気持ちを表明し、永くその栄誉を称え顕彰するものであり、11人目となる名誉市民の誕生を心からお喜び申し上げます。
さて、富良野市は農業と観光を基幹産業としてまちづくりを進めておりますが、昨年5月には、これまで長きにわたり社会経済や日常生活に大きな影響を及ぼしてきた新型コロナウイルスが、季節性インフルエンザと同じ5類感染症に位置づけられ、人の動きが活発化してまいりました。観光については、各種イベントの本格開催により、コロナ禍前を上回るほどの賑わいと活気を実感してきたところです。しかしながら、人の動きは出てきている一方で、経済としては思うような回復には至っていない状況であり、その大きな要因のひとつが働き手不足であると認識しております。この喫緊の課題改善に向けては、行政と事業者、そして市民とが力を合わせ取り組んでいかなければならない重要課題であり、早急な対応を考えているところであります。
日常生活においては、ウクライナ情勢やパレスチナ問題など世界情勢により燃料や資材が高騰し、家計にも大きな影響が及んでおりますが、政府はデフレ脱却により賃上げや投資が伸びる「拡大好循環」を実現すべく、新たな経済対策を打ち出しておりますので、本市としても国の動きに応じて速やかに事業展開できるよう取り組んでまいります。
昨年の富良野市としての取り組みを振り返りますと、「『美しい』のその先へWA!がまち、ふらの」をスローガンに、富良野市第6次総合計画の中期計画を策定し、共創の取り組みを進めてまいりました。また、シティプロモーションについては、新たに専門部署を設け、まちの魅力を高めることなどにより、この地域や、そこに住む市民であることに誇りを持ってもらえる取り組みの推進や、外からの目線としても行ってみたくなる、住んでみたくなるまちづくりの一環として、関係人口強化にも取り組んでまいりました。
公共交通確保の取り組みでは、根室線(富良野~新得間)の廃線合意により、代替バスへの転換が決まりましたが、富良野市街地においては、通院やお買い物など移動にお困りの市民の足を確保するため、事前に会員登録された方がスマホや電話でご予約いただくことで、AI(人工知能)が乗車場所から降車場所までの時刻を瞬時に計算してご案内し、乗り合いによって送迎を行う、新たな交通サービス「ふらのり」を昨年11月1日に運行開始いたしました。
脱炭素の取り組みでは、2050年ゼロカーボンシティの実現に向け、市民・事業者・市が主体的に取り組みを進めるための道筋となるロードマップを策定し、その取り組みが広く浸透するよう各地域で説明させていただいたほか、環境展やセミナーの開催、高校生にもご協力いただいた動画を広く公開するなど、脱炭素化に向けた意識の醸成を図ってまいりました。
市民福祉については、スマートウェルネスシティの取り組みの一つとして、ICTを活用した個人の健康づくりの一助となる「ふらの健幸ポイント事業」を展開し、多くの方のご参加をいただいたほか、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、第9期富良野市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画を策定してまいりました。
「第55回北海へそ祭り」では、ビールパーティを含めコロナ前と同様の完全実施が実現し、7万2千人ものお客様で大変な盛り上がりを見せたほか、清水山で開催した「ふらのワインぶどうまつり」では、3千5百人ものお客様と共にワインや地場産食材を堪能する幸せなひと時を過ごすことが出来ました。
近年にない程の夏の猛暑により、農業にも少なからず影響が生じました。熊の出没に悩まされたことも記憶に新しいところでございますが、農業面では鳥獣害対策としてのハンターの育成支援や、肥料高騰への支援を行ったほか、大きな課題である人材確保については、各企業、従業員、高校生へのアンケートを実施するとともに、様々な業界の方々と意見交換を行い、必要な施策の検討を進めてまいりました。
旭川十勝道路については、現在、富良野北道路の工事が進められておりますが、中富良野町~上富良野町間の計画段階評価が決まり、命のみちとして、その完成に向け、また一歩、あゆみを進める運びとなりました。
令和5年の夏は、健康面においても厳しい暑さとなりましたので、学校など各施設において健康に過ごせる環境づくりが必要と認識したところでございます。
甲辰の年は、成功という芽が成長していき、姿を整えていく年とのことであります。
新庁舎では、南側玄関と駐車場がグランドオープンとなり、複合庁舎としての主要機能が完成致しました。今後とも末永く市民に親しまれる施設として成長させてまいりますので、お気軽にご利用いただければ幸いです。
今年も「すべての市民が健康で生きがいを感じ、安全で安心して暮らし、幸せが実感できるまちづくり」を市政に臨む基本姿勢として、市民との対話を重視し、市民と行政がともに考え、ともに行動するまちづくりを、スピード感をもって進めることで、行政課題の着実な解決を推し進めてまいりますので、多くの方にとって希望と活気に満ち溢れる年となりますことを心よりご祈念申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。

富良野市長 北 猛俊

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