■子宮頸がんとHPVワクチンについて
日本では毎年約1万人の女性が子宮頸がんになり、約2,900人の方が亡くなっています。また30歳代までにがんの治療で子宮を失ってしまう(妊娠できなくなってしまう)方も1年間に約1,000人いて、近年は20~30代女性の罹患率・死亡率が増えています。
▽原因
子宮頸がんのほとんどが、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によるものです。HPVは、女性の多くが“一生に一度は感染する”といわれているウイルスです。感染してもほとんどの人はウイルスが自然に消えますが、一部の人でがんになってしまうことがあります。現在、感染した後にどのような人ががんになるのかわかっていないため、感染を防ぐことががんにならないための手段です。
▽HPVワクチンの効果
現在定期接種で受けられるHPVワクチンは3種類あり、接種すると子宮頸がんの原因の約50~90%を防ぐことができるといわれています。HPVワクチンを導入すると子宮頸がんを予防する効果があり、将来的には子宮頸がんの発症もほぼなくなると予測されています。
▽HPVワクチンの対象者
定期接種の対象者は、小学校6年生~高校1年生相当の年齢の女子です。また、HPVワクチンの接種勧奨が控えられていた平成25年~令和3年の間に接種する機会を逃した方(平成9年度~平成18年度生まれ)のために令和7年3月末まで公費でワクチンを接種できます。
▽子宮頸がんを予防するためにできること
HPVワクチン、子宮頸がん検診はともに有効な子宮頸がんの予防方法でどちらも受けることが重要です。ワクチンを接種していても、していなくても、20歳になったら定期的に子宮頸がん検診を受けましょう。
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