■おっかない融雪
四月は引っ越しや入学、就職など新生活を迎えられる方が多いのではないでしょうか。そんな生活の変わり目の景色が、雪の白色から淡いさくら色に変わり、春がやってきます。
気象庁では、季節の遅れ進みや気候の変化など、総合的な気象状況の推移を知ることを目的として「生物季節観測」を実施しています。さくらの観測もそのひとつで、稚内では「えぞやまざくら」という種類のさくらを観測の対象としています。気象台では、あらかじめ「標本木」を定めており、毎年同じ木で観測します。稚内の標本木は天北緑地にあり、時期が来たら気象台の職員が毎日観測に通います。5~6輪以上の花が咲いたら「開花」、8割以上が咲いたら「満開」としています。
稚内のさくらの開花日の平年値は5月13日です。ちなみに、最早は4月29日(2002年)、最晩は5月26日(2013年)です。また、開花の3日後くらいに満開を観測することが多くなっています。街中のさくらは、アスファルトやビルからの照り返し、あるいは逆に日陰となる場所や山の上など、ちょっとした環境の違いによって、気象台の標本木よりも早くあるいは遅く咲くことがあります。今年はいつ開花するでしょうか。みなさんも身近なさくらで観測してみませんか?
問合せ:稚内地方気象台
【電話】0162-23-2679
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