保健福祉課からのお知らせ
■睡眠とメンタルヘルス
睡眠は、健康の維持・増進のために不可欠な休養活動です。
令和元年の国民健康・栄養調査結果において、1日の平均睡眠時間が6時間未満の割合は、男性37.5%、女性40.6%を占めていました。また、令和3年のOECD(経済協力開発機構)の調査報告でも、日本人の平均睡眠時間は加盟33カ国の中で最も短いという結果でした。そのため、国民一人ひとりの十分な睡眠の確保は重要な健康課題であるといえます。
▼睡眠不足による影響
(1)脳や身体の疲労回復を妨げる
睡眠は、脳や身体の疲労を回復する役割があり、睡眠不足になると、その回復を妨げてしまいます。睡眠不足が慢性化すると疲労が蓄積し、精神的・身体的な不調を引き起こしやすくなるのです。
(2)集中力・生産性を低下させる
睡眠不足や質の悪い睡眠は集中力や生産性を低下させます。よく眠れず、仕事が思うように進まない、ミスが続くといった事態を引き起こし、それがストレスとなることがあります。
(3)睡眠不足が続くとストレスを感じやすくなる
睡眠は、怒りや悲しみといったネガティブな感情を整理するためにも必要なものであり、日中に悲しいことや辛いことがあっても、しっかりと睡眠をとることで寝ている間に感情を整理して、ストレスを和らげてくれます。そのため、十分な睡眠がとれないと、ネガティブな気持ちになったり、ストレスに対する耐性が低下して、些細なことでイライラしたりすることが多くなります。
そして、ストレスが溜まると、ホルモンバランスや自律神経が乱れ、さらなる不眠を招きます。睡眠不足は、精神障害の発症リスクを高めるという報告もあり、睡眠不足とストレス、メンタルヘルスの不調は、悪循環を引き起こしやすいと言えます。
その他、不眠症などの睡眠障害は、うつや生活習慣病のリスクを増大させることも分かっているので、睡眠に悩みを抱えている方は早期の相談と対処が非常に重要になります。
▼メンタルヘルスを整える睡眠
(1)睡眠が十分であること
まず、睡眠時間が十分であることが大切です。一般的には、少なくとも1日6時間以上の睡眠が必要だと言われています。
しかし、前述したように、約40%の人が6時間未満の睡眠だと言われ、慢性的に睡眠不足という人も少なくありません。
実際に必要な睡眠時間には個人差があるため、6時間未満の睡眠でも、特に支障がない人もいますが、日中に眠気を感じることがあれば、睡眠時間が不足している可能性が高いので、睡眠時間を調整するよう心がけましょう。
(2)毎日の就寝・起床時間が規則正しいこと
不規則な生活は睡眠時間が短くなりやすいだけでなく、体内時計のリズムが狂う原因にもなります。
たとえば、平日に不足しがちな睡眠時間を週末に取り戻そうとして長時間寝てしまうと、平日と週末の生活リズムに大きなズレが生じます。結果的に「日中にだるさを感じる」「夜に眠れない」などの影響が出てしまうため、仕事が休みの日も生活リズムを大きく変えないことが重要です
(3)質の良い睡眠であること
質の良い睡眠について明確な定義があるわけではないものの、「十分な時間寝たはずなのに、疲れが残っている」という場合は、睡眠の質に問題があると考えられます。
○睡眠の質をよくするためのポイント
・適度に運動する
・寝る前にスマホを使用しない
・長時間、昼寝や寝だめをしない
・就寝直前の飲食、飲酒は控える
・朝に太陽光を浴びる
・朝食は抜かない
・禁煙を行う
■講演会のご案内
北翔大学より講師を招いて「睡眠と健康」をテーマに講演会を開催します。
詳細はチラシ等でご案内しますので、ぜひご参加ください。
日時:10月11日(金)18時から(開場17時半)
場所:ふれあいセンターびらとり 多目的ホール
お問い合わせ:保健福祉課 保健推進係(ふれあいセンターびらとり)
【電話】4-6112
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