寒くなってきたこの時期は「ヒートショック」に注意が必要です。「ヒートショック」とは、急激な温度変化に体が対応できないと起こってしまう症状で、時には命にかかわる重篤な疾患を引き起こす恐れがあります。万が一のため、ヒートショックに備えましょう!
◆ヒートショックを引き起こす要因とは
体は、血管を縮めたり広げたりして、温度の変化に対応しており、寒いところへ行くと血圧が上がり、暖かいところへ行くと血圧が下がります。このときに血圧が急激に変化することで、ヒートショックを引き起こすとされています。
ヒートショックが発生しやすい場所は、トイレや脱衣所・浴室などの「冷え込んだ室内」です。特に高齢者や、心臓の病気・高血圧・糖尿病などを持病に持つ人は、ヒートショックが発生しやすく、心臓や血管の重篤な疾患が引き起こされやすいとされているため、注意が必要です。
厚生労働省の発表によると、令和4年度に高齢者(65歳以上)が家や居住施設の浴槽で死亡した人数は5,824人。この10年間で約1.5倍に増えています。また、この人数は、交通事故による死亡者数(2,154人)より多いのです。
◆ヒートショックを起こさないために…
ヒートショックによる重篤な急病を防ぐためには、本人だけではなく、家族や周りの人が一緒に対策を練ることが大切です。
特に多く発生する、浴室での注意点を下記にまとめました。「自分は大丈夫」とは思わずに、対応・準備をすることが重要です。
(1)入浴前に脱衣所や浴室を温めておく
(2)熱いお湯に長時間浸かるのを避ける
(3)浴槽から急に立ち上がらないようにする
(4)食後1時間以内や、飲酒後の入浴は避ける
(5)入浴する前には同居者に一声かける
※もし浴室で、ぐったりしている、溺れている、反応が悪いなどの状態を発見した場合は、直ちに119番通報をお願いします
日本気象協会ではホームページで「ヒートショック予報」を公開しています。
予防に活用ください。
問合せ先:消防署救急課 救急担当
【電話】33-0992
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