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【特集】中学校の部活動が変わる? 学校部活動の「地域移行」について(2)

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北海道恵庭市

■恵庭市の取り組み
恵庭市は、部活動の完全地域移行をすぐに目指すのではなく、当面は、学校を中心とした地域連携を推進しながら、段階的な地域クラブ活動の確立による、地域移行および持続可能な運営体制の構築を目指しています。
市では、国からの方針が示される前から、各中学校単体での活動が難しい場合、いくつかの競技で合同部活動の取り組みを行ってきました。
その中でも、現在市内5校で合同チームを編成し、活動を行っているサッカー部を、令和6年度の実践研究事業と位置付け、段階的な地域クラブ活動への移行に向けた課題の検証を行っていきます。検証に当たっては、「生徒の移動手段」や「保護者負担」、「市内運動施設の活用」などの検証項目を設け、学校および市教育委員会の担当者による定例会議や視察などを実施。情報の共有や課題についての協議を行っています。
また、今後も市やスポーツ関係者などによる検討組織で、今後の方向性についてさらに協議を続けていく予定です。

■インタビュー
今年度は、部員40人で活動し、平日は週2回、週末は都合がつく限り、合同でトレーニングや試合を行っています。合同チームになることによって選手数が増え、グループ分けができるので、レベルや目標に応じた練習をすることができています。それにより、向上心や競争心も生まれ、選手の成長にいい刺激となっていると思います。
指導は、各校の顧問が交代で行い、毎回の練習で人数が少なくならないよう調整しています。トレーニングを持ち回りで担当することができ、仕事や家庭とのバランスもとりやすいと感じています。
合同部活動は、サッカー経験がなく、中学校に入学してからサッカーを始める子どもたちの受け皿にもなっています。
この活動を継続するためにも、冬季の生徒たちの移動手段や部員の減少などの課題を解決していく必要があると感じています。

サッカー部(合同チーム)顧問
恵庭中学校 三澤智文先生

■地域クラブ活動サポーターバンク
さらに市では、今後の地域連携や地域移行に向けて課題となる、地域の受け皿団体や指導者の発掘を目的として、NPO法人恵庭市スポーツ協会内に「恵庭市版運動部活動・地域クラブ活動サポーターバンク」を設立する予定です。
有資格指導者のほか、指導者資格の有無に関わらず、幅広くスポーツ指導者に登録してもらい、将来的には、学校からの依頼を受け、当人材バンクから恵庭市スポーツ協会が人材を派遣できるようにすることを目指します。
「恵庭市版運動部活動・地域クラブ活動サポーターバンク」については、今後広報誌および市ホームぺージにてお知らせしていきますので、多くの方の登録をお待ちしています。

■未来ある子どもたちのために
市では、地域移行の目的は、ただ部活動の指導を学校から地域に移すことではなく、子どもたちが継続してスポーツや文化に親しむ機会を確保し、希望する活動に参加することで、自己実現や成長につなげていくことだと考えています。
そのためには、市・学校・保護者・地域など関係者が協力し、それぞれの立場で部活動を支えていくことが必要です。
地域移行に向け、さまざまな課題を解決しながら、子どもたちにとって一番良い環境づくりを市全体で進めますので、ご理解とご協力をお願いいたします。

問合せ先:教育委員会教育総務課
【電話】33-3131(内線1621)

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