現在、愛別町では令和10年の小中一貫教育の全面実施に向け、調査や協議を重ねています。
その背景や経緯、町の方向性などについて、今月から3回に渡りお伝えしていきます!
■なぜ今、小中一貫教育なのか
◇1.なぜ、小中一貫教育が求められているのか。
これまでも学習指導や生徒指導などの課題については、各学校においてそれぞれ解決に向けた取り組みが行われてきましたが、近年では、教育内容の量的・質的な充実への対応、児童生徒の発達の早期化等に関わる現象、中学校進学時の不登校やいじめの急増など「中1ギャップ」への対応、少子化等に伴う学校の社会性育成機能の強化など、児童生徒に関する課題が多様化・複雑化し、課題解決に向けて一層の取り組みが求められています。
そのような中で、小中一貫教育は、義務教育9年間を連続した教育課程として捉え、義務教育の質の向上および教育課題の解決につなげるという観点から、全国各地で実情に応じた取り組みが進められており、その成果や有効性が報告されています。
◇2.愛別町小中一貫教育のこれまで。
愛別町では、平成29年度からの愛別町連携教育推進委員会の取り組み等により、学校間の連携が進み、小・中が一貫した教育を一部に取り入れるなど、小中一貫教育の質的な向上を図るため、取り組みを進めています。
◇3.愛別町小中一貫教育のこれから。
愛別町では、3つの小学校の閉校により小・中が1校ずつとなっていますが、児童生徒数が減少傾向にあることや老朽化が進む両校舎の在り方、また、小中一貫教育をより効果的に進めていくために求められる施設の形態等について、検討が必要な時期を迎えています。
このような教育を取り巻く課題や実情を踏まえ、愛別町では小中一貫教育の完全実施というゴールを目指し、令和4年12月に「愛別町小中一貫教育の全面実施に向けた推進計画」が、教育委員会議で決定され、総合教育会議で承認されました。
現在は、その計画に基づき、教育内容面と施設面を併せた形での全面実施に向けた取り組みを進めていくため、令和5年7月に小中一貫教育調査・検討委員会を設置し、協議を続けているところです。
◇小中一貫教育とは
「小中一貫教育」は、小・中学校の教職員が互いに情報交換や交流を行うことを通じて、小学校から中学校の教育への円滑な教育を目指す「小中連携教育」のうちの一つです。このうち「小中一貫教育」とは、小・中学校の教職員が目指す子ども像を共有し、9年間を通じた教育課程を編成、系統的な教育を目指すものです。(9年間の教育目標の設定、系統性・体系性に配慮がなされている教育課程。)
小中一貫教育を行う学校は、「義務教育学校」と「小中一貫型小学校・中学校」に分けられます。「義務教育学校」と「小中一貫型小学校・中学校」のいずれにおいても、施設一体型や施設隣接型、施設分離型といった施設形態があります。
◇愛別町小中一貫教育全面実施に向けた推進計画スケジュール
〈令和4〉
・愛別町小中一貫教育の全面実施に向けた推進計画の策定
〈令和5〉
・先進校視察
・愛別町小中一貫教育調査検討委員会の設置と内容協議
・愛別町小中一貫教育の基本計画の策定
〈令和6〉
・校舎建設等の基本設計の実施
・小中一貫教育に関わる教育内容の検討(1)
〈令和7〉
・校舎建築等の実施設計の実施
・小中一貫教育に関わる教育内容の検討(2)
〈令和8〉
・校舎建築等の工事の実施(1)
・小中一貫教育に関わる教育内容の検討(3)
〈令和9〉
・校舎建築等の工事の実施(2)
・小中一貫教育に関わる教育内容の検討(4)
〈令和10〉
・愛別町小中一貫教育の全面実施のスタート
・不要施設等の解体
現在、小中一貫教育調査検討委員会では、校舎一体型の義務教育学校の設置を目指す方向で協議を進めており、令和6年3月までに施設と学校の形態ならびに教育内容についての概要を定めた小中一貫教育の基本計画を策定する予定です。
この件に関するご意見・ご質問等は、下記問い合わせ先へご連絡ください。
2月号では、「愛別町の小中一貫教育を進めてきたこれまでの経緯」についてお知らせします。
問合せ:教育委員会
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