夏は低気圧や前線、太平洋高気圧の縁辺を回る湿潤な気流の影響などで、しばしば大雨に見舞われる季節です。特に、上川・留萌地方に停滞前線が居座るときは、長期間にわたって強雨が続き、重大な災害が発生する可能性が高まってきます。旭川地方気象台では、大雨現象の的確な予測をはじめ、適時適切な警報発表や状況に即した気象解説により、防災関係機関と連携して、地域の減災・防災に貢献したいと考えています。
また、こうした大雨時における防災行動を支援するために、発表される防災情報ととるべき行動を5段階にレベル化した「警戒レベル」が導入されて5年が経過しました。警戒レベル1と2は心構えと準備の段階ですが、警戒レベル3以上になると、危険な場所からの避難が必要な状況を意味することをあらためて確認しましょう。
そして、大雨への備えで大切なことは、平時のうちにハザードマップなどで避難対策を進めておき、いざ自治体から警戒レベル3(高齢者等避難)や警戒レベル4(避難指示)が発令された際には、避難行動が必要か否かを自らが判断することです。多くの場合、自治体が発令する避難指示等よりも先に防災気象情報が発表されますので、避難指示等が発令されていなくてもキキクル(危険度分布)や河川の水位情報等を確認して危険を察知することも重要です。避難にあたっては、あらかじめ指定された避難場所へ向かうことにこだわらず、状況に応じて、川や崖から少しでも離れることや近くの頑丈な建物の上層階に避難するなど、主体的な判断でその時点で最善の行動により身の安全を確保しましょう。
問い合わせ先:旭川地方気象台
【電話】0166-32-7102
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