住宅火災による死者の7割以上が65歳以上の高齢者となっており、その主な原因は、火災に気付くのが遅れたことによる「逃げ遅れ」で、全体の半数以上を占めています。「逃げ遅れ」による死亡の要因は、主に深夜の就寝時間帯に火災の発生に気付かず、招いてしまった惨事と考えられています。少しでも早く火災の発生に気付くことができれば、救われた命だったかもしれません。このような背景から、住宅火災発生時の「逃げ遅れ」を防止するため、消防法および火災予防条例が改正され、愛別町でも平成23年6月1日から、住宅用火災警報器の設置が全ての住宅に義務付けられています。
令和5年の愛別町における住宅用火災警報器の設置率は88.1%(全国平均84.3%)でした。消防庁の調べによると、住宅用火災警報器を設置している世帯では、未設置世帯と比較して、住宅火災における死者数・損害額は、共に半減しています。
住宅用火災警報器は、かけがえのない家族の命や大切な財産を守る重要な役割を果たしています。未設置世帯については早期設置を、設置世帯については維持管理に努め、住宅防火の推進にご協力をお願いします。
●住宅用火災警報器とは…天井や壁に取り付け、火災による煙や熱を素早く感知して、警報音や音声により火災を知らせる機器です。
●設置する住宅用火災警報器の種類…住宅用火災警報器には、「煙」を感知する煙式と「熱」を感知する熱式があり、煙を感知する煙式の設置が義務付けられています。
●設置場所…住宅用火災警報器の設置義務化の目的は、就寝中に発生した火災による死者の発生を防ぐためなので、寝室に取り付けます。ただし、寝室が2階以上にある場合は、階段にも取り付ける必要があります。また、台所は設置義務化の対象にはなっていませんが、万が一のことを考慮し、台所の住宅用火災警報器の取り付けが推奨されています。(※台所は蒸気などで誤感知する場合もあるため、熱式も可。)
●取り付ける位置
・天井に設置する場合…(1)壁または梁から60cm以上離して設置、(2)換気口等の空気吹出し口から1.5m以上離して設置
・壁に設置する場合…天井から15cmから50cm以内に設置
●点検方法…ボタンを押すか、紐を引くだけで簡単に点検ができます。点検をして反応がなければ、本体の故障か電池切れです。ご自宅にある住宅用火災警報器の作動確認をしてみましょう。
●お手入れ方法…住宅用火災警報器はホコリが入ると誤作動を起こす場合があります。定期的に掃除を行いましょう。掃除の仕方は機種によって違いますので取扱説明書をご確認ください。
●交換時期…設置から10年が経過した住宅用火災警報器は、電子機器の故障や電池切れ等により正常に火災を感知しないことがあります。設置から10年が経過した住宅用火災警報器は、機器本体を交換しましょう。
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