■予想を上回る豪雨が襲ったとき、あなたはどのように行動しますか?
近年、地球温暖化等の影響で大雨や短時間に降る強い雨の頻度はさらに増加すると予測されており、台風や豪雨による風水害の発生リスクが高まっています。村も例外ではなく、過去には台風による浸水被害に見舞われたこともあり、いざという時のための備えは欠かせません。災害による被害を最小限に抑えるためには、日頃から住民一人ひとりが災害に対し正しい知識を身に付け「自分の身は自分で守る」ことが最も大切です。
◆過去の水害を見る
毎年のように日本列島に襲い掛かる地震や豪雨。地理や気候など様々な要因のもと、私たち日本人は常に災害と隣り合わせで暮らしており、日頃からその被害に備えた生活が必要とされています。面積の7割が山林に覆われている北海道も例外ではなく、過去から今に至るまで災害による甚大な被害に見舞われてきました。
石狩川が形成した沖積地と肥沃な土壌の恩恵を受け、道内でも有数な米どころである新篠津村。本村は広域な泥炭地と低湿地をかかえ、石狩川の治水や湿地の排水、泥炭地の土地改良など、生活をより良く、そして災害を最小限に防ぐための苦難の歴史があります。
特に北海道にて観測史上最大規模の被害と言われている昭和56年(1981年)8月の大洪水では、寒冷前線によりもたらされた大雨に台風12号が重なって発生した洪水は観測史上最大規模のもので、全道的に総雨量が400mmを越える地域が続出し、特に石狩川流域の災害規模は大きいものでした。村では8月の降水量が平年値の約4・5倍。また、4日・5日の2日間だけで300mm以上の雨が降り、床上床下浸水は約170戸、農作物の被害は約9億円にも及びました。
グラフ:昭和56年における村の降水量(各数値左)と村の降水量平年値(各数値右)
◆共助で高める防災力
災害発生直後は、公的機関による救助や被災者支援等の応急活動(公助)には限界があります。そのような状況の中では、地域住民一人ひとりが「自分たちの地域は自分たちで守る」という「共助」の取り組みが重要です。
これらの役割を担う組織が「自主防災組織」です。自主防災組織は、自治区自治会を基本とする地域住民が連携し、自主的に防災活動を行います。非常時は、村からの情報を地域に素早く伝達し、住民の不安を解消する他、救援物資の配布や救出活動、住民の避難所誘導も行います。また、平常時にも集会での防災知識の普及や防災訓練・防災点検を実施しています。
災害リスクの増大と少子高齢化の進展の中で、自主防災組織がより強くなることが求められています。地域密着だからこそできる防災の取り組みを推進し、公助と共助の双方が支えあい連携し、安心できる村づくりを行う必要があります。
自主防災連絡協議会は、結成されている自主防災組織相互の協力体制を構築することと、情報交換により防災活動の活性化を図ることを目的として設立しています。
▼「減災」と「防災」の正しい知識を――
「新篠津村防災ガイドブック」は、いざという時のために住民の皆さんが備えておきたいことや必要な知識、災害ごとに地域のみなさんにも取り組んでいただきたいことをまとめたものです。お手元に本誌がない場合は、役場総務課までお問い合わせください。
※新篠津村防災ガイドブックはWebサイトでも閲覧ができます。
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