水道水をそのまま飲める国は、世界で11か国※しかありません。
おいしく、冬でも安定供給される旭川の水道水は、豊かな自然の恵みや関係者の奮闘に支えられています。
※国土交通省「令和4年版日本の水資源の現況」より
■毎日の暮らしに欠かせない水
季節や時間帯を問わず、いつでも安心して使える水道水になるまでには、多くの工程があります。石狩川と忠別川で水を引き込み、市内2つの浄水場で浮遊物の除去や殺菌・消毒を経て、きれいにします。人の目も加えた厳格な水質検査をクリアすると、3つある配水池でためられ、配水管を通って私たちの元に届きます。
▽家庭での水の備蓄を
平成30年の北海道胆振東部地震では、停電で浄水場の設備が停止。配水池の水を供給し、事なきを得ましたが、対策として2つの浄水場に発電機を導入しました。万一に備え、ご家庭でも水の備蓄をお勧めします。
▽1日に使う水の量は?
市民1人当たり、1日に約300ℓの水を使っています。500ミリリットルのペットボトルで600本分もの量になります。一方、人口減少と節水意識の高まりなどで、使用量は平成12年をピークに徐々に減っています。
▽良い水源がふるさと
サケが遡上するほど水がきれいな石狩川と忠別川の源は、大雪山系。さらに両河川は上流に化学物質等を扱う工場がなく、浄化に多くの薬品を必要としないため、国の基準に合致した「おいしい水」ができます。
▽水道管の長さは?
浄水された水道水は、配水池から地下に張り巡らされた配水管を通って各家庭に届きます。配水管の長さは、合計すると約2,230km。これは直線距離にして、旭川から鹿児島県の与論島までの距離になります。
▽魚が安全性をチェック
安全な水をつくるために、生き物が活躍しています。浄水場へ川から水を取り入れる際、川の水の中でヒメダカとニジマスを泳がせ、毒物がないかどうかをチェック。その様子は常時カメラで監視しています。
▽正確で信頼できる検査
浄水場では機器や目視による100項目以上の検査を実施。厳しい基準をクリアし、日本水道協会が水質検査の正確さと信頼性を保証する「水道GLP(優良試験所規範)」を取得し、更新を続けています。
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