【この春新オープン!円山動物園『オランウータンとボルネオの森』】
※オープン日はホームページでお知らせします
■飼育を担当する李(り)職員と施設整備を担当する鈴鹿(すずか)職員に聞きました
▽世界に誇れる施設が完成
オランウータンは小さな違いにも気付くとても知能の高い動物。変化や刺激を与えることが健康な状態を維持する上で大切なので、施設にはさまざまな工夫を凝らしています。完成した施設では、オランウータンを「見る」だけではなく、生息地・東南アジアのボルネオ島を丸ごと「体感」できます。自然光を取り入れ、植物をはじめ、温度や湿度など、できる限りボルネオ島を再現していますので、オランウータンはもちろん、動物が生きる環境のことも学んでほしいです。
▽特長
・広さは1,300平方メートル、高さは8m
前施設と比べ、広さは3倍、高さは2倍の施設になりました。空中で過ごせる空間と、木の皮を多く含むチップを敷き詰めた森の地面に似た空間を整備。ツタの代わりとなる消防ホースや擬木(ぎぼく)を配置し、オランウータン本来の能力を引き出します。
▽鈴鹿職員のワンポイント!
ボランティアの方と、園内の倒木を再利用してつくった擬木を設置しています。
▽李職員のワンポイント!
変化を与えるため、複数の色のホースがあります。
■ボルネオオランウータンはどんな動物?
オランウータンはマレー語で「森の人」という意味。野生では地上20m以上の樹上でほとんどの時間を過ごします。基本的には群れをつくらず生活しており、出合った時には視線を合わせるなどして、コミュニケーションを取っていると考えられています。また、子育て期間が8年ほどで人間の次に長い動物です。
▽円山動物園で暮らす3頭
▽ボルネオオランウータン
分類:霊長目ヒト科
体長:1.2~1.4m
体重:雄100kg、雌50kg
食性:果実、若葉、樹皮、昆虫 など
生息地:東南アジアのボルネオ島
▽オランウータンのここがすごい!
・運動能力が抜群!
腕の長さは脚の長さの1.5倍あり、伸ばすと長さが2mにもなります。「スウェイ」と呼ばれる、体重をかけて木をしならせ、別の木へと移動する習性があります。
・手先が器用!
野生では、木の枝と葉で毎日新しいベッドをつくり樹上で寝ています。
新施設では、毎日いろいろな所で寝られるように、高い位置に複数のベッドを設置。
■ボルネオ島はどんなところ?
世界で3番目に広い、熱帯雨林気候の島です。自然豊かで動物や植物にとって最適な環境であり、多様な動物が生息しているほか、15,000種類以上の植物が自生しているといわれています。しかし、木材の輸出やパーム油の採取などを目的とした森林伐採により、森林面積が50%以下にまで減少。動植物の生息環境の改善が課題になっています。
▽特長
・スコールを再現
降水量の多いボルネオ島を再現するため、東南アジアの雨期に発生するにわか雨の「スコール」を降らせます。湿度を高くするとともに、植物に水を与え、屋内環境を適正に保ちます。観覧中にスコールが降ったら、ボルネオ島の自然をより体感できるかも!
▽特長
・多様な生態系を表現
ボルネオ島に自生している熱帯性植物を中心とした約60種類の植物を展示。今後、昆虫や魚、爬虫(はちゅう)類なども飼育する予定です。その他、動物や植物のレプリカなどにもぜひ注目してみてください。
■円山動物園
開園時間:
・夏季(3~10月)9時30分~16時30分
・冬季(11~2月)9時30分~16時
休園日:
・第2・4水曜(祝日の場合は翌平日、8月のみ第1・4水曜)
・4・11月の第2水曜を含む週の月~金曜
・12/29~31
所在地:中央区宮ケ丘3
入園料:800円。高校生は400円、中学生以下、市内在住の70歳以上、障害者手帳をお持ちの方は無料(証明書が必要)。年間パスポートは2,000円
アクセス:
[地下鉄]東西線円山公園駅から徒歩約15分
[バス]円山バスターミナルからジェイ・アール北海道バス[くらまる号]乗車、「円山動物園正門」下車ほか
駐車場:4/21~10/31は959台、11/1~4/20は683台。駐車料は普通車700円ほか
詳細:円山動物園
【電話】621-1426
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