手稲区では昨年、278件の交通人身事故が発生しました。普段の何げない行動が思わぬ交通事故につながるほか、ルールを無視した行動は道路交通法違反として罰せらる可能性があります。身近な交通事故を防ぐためのルールと注意ポイントについて、毎朝、通学中の子どもたちを見守っている交通安全指導員に教えてもらいました。
■歩いているとき
歩行者と車の衝突による交通死亡事故のうち、約7割は歩行者が横断中の事故で、その多くが横断歩道以外の場所を横断しているときに起きています。
特に、高齢者が「渡れる」と判断して道路を横断し始めたものの、渡り切れずに事故に遭う例が後を絶ちません。高齢になるにつれて判断力が低下し、歩くスピードも遅くなる傾向があるため、注意が必要です。
道路を渡るときは、横断歩道を通りましょう。
▽どちらが近くに見えますか?
二輪車はトラックよりも遠くにいるように見え、スピードも遅く感じます。これは目の錯覚で、実際はかなり接近しているので気を付けましょう。
詳細は本紙をご覧ください。
▽手稲区の取り組み
・ストップマーク
ていぬデザインのストップマークを区内全小学校に配布しています。それぞれの地域と学校などが話し合い、危険な場所に設置しているので、このマークがある場所では要注意!
・反射材
夕方や夜間の外出時は、運転者から見えやすいように反射材を身に着けると安心。交通安全のイベントなどでも配布しています。
・啓発活動・情報提供など
地域の方と協力した交通安全運動や、交通安全教室の開催などを行っています。ボランティアで交通安全の見守り活動などを行う、交通安全指導員も募集中!興味のある方はお問い合わせください。
交通安全指導員 小田嶋 弘(おだじま ひろし)さん
問合せ:手稲区交通安全運動推進委員会
【電話】215-5116
■車を運転しているとき
横断歩道は歩行者優先です。車が信号機のない横断歩道を通過するときは、横断する歩行者や自転車がいないことが明らかな場合を除き、その手前で停止できるよう減速しなければなりません。
また、歩行者などが横断しているときは、それを妨げてはならず、横断歩道の手前で一時停止する必要があります。
信号機がある横断歩道でも、油断は禁物。赤信号に変わる瞬間に無理やり駆け込んでくる歩行者や自転車、信号が変わったのに気付かず渡ろうとする歩行者などもいます。信号の変わり目は事故が起きやすいので、車も歩行者も、周囲の状況をよく確認してから道路を渡るようにしましょう。
■自転車に乗っているとき
自転車は車両であるため、車道の左側端を走るのが原則です。歩道を走る場合は歩行者に危険がないよう徐行し、歩道が混み合っているときは自転車を押して歩かなければなりません。
車道の「逆走」は道路交通法違反にあたる危険な行為です。左側通行の自転車と衝突したり、衝突を避けようとした自転車が中央に飛び出して車と衝突したりする可能性があるため、絶対にやめましょう。
・ヘルメット
2023年4月から、自転車に乗る際のヘルメット着用が努力義務化されました。ヘルメット未着用時の致死率は着用時の約2倍。自分の命を守るため、ヘルメットを着用しましょう。
▽自転車が歩道を走っていいのはどんなとき?
・「歩道通行可」の標識などがある場合
・13歳未満の子どもや70歳以上の高齢者、体の不自由な方
・車道の通行が難しい場合(工事中で通れない、交通量が多く車道の幅が狭いため危険など)
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