特殊詐欺や子どもを狙った犯罪は、日常に潜む身近な問題です。今月は、さまざまな事例と気を付けるべきポイントをご紹介します。日頃から家族など身近な人と話し合い、被害に遭わないよう注意しましょう。
■知っておく!特殊詐欺の手口
振り込め詐欺などの特殊詐欺の手口は年々巧妙化しており、市内では令和5年の一年間で、およそ2億円の被害が発生しています。
▽CASE1 「お金を返金しますのでATMへ」還付金詐欺の手口
1.
「区役所保険課です。払い過ぎた医療費をお返しします。期限が過ぎているので今すぐATMに行って手続きをしてください。」
「あぁ、大変!分かりました。」
2.
「操作方法を指示するので、私の案内の通りにボタンを押してください。」
「間に合うかしら、早くしないと…」
3.指示に従って操作をすると、気付いたときには知らない口座にお金を振り込むことに。
・これは詐欺かも…
「ATMで手続きを」
「期限が過ぎている」
「今すぐに」
「指示の通りに操作をして下さい」
▽CASE2 「料金未払いのメール」架空料金請求詐欺の手口
1.
「○○(携帯電話会社)です。ご利用料金のお支払いが確認できておりません。本日中に050-●●●●-▲▲▲▲までご連絡ください。」
2.
「支払期限が過ぎているので延滞料金が発生しています。今すぐコンビニで電子マネーカードを購入して番号を教えていただければ支払いが確認できます。」
「コンビニですね。分かりました。」
3.電話をかけて、電子マネーカードの番号を教えてしまうと、残高がだまし取られることに。
・これは詐欺かも…
メールで料金支払いの連絡
「期限が過ぎている」
「コンビニで電子マネーカードを買って」
▽詐欺被害に遭わないための対策
・留守番電話を使う
在宅時でも留守番電話に設定し、相手を確認してから電話に出るようにしましょう。
・周りに相談する
お金やキャッシュカードなどの話題は詐欺を疑い、家族など身近な人に相談しましょう。
▽詐欺かも…と思ったら、
【電話】#9110〔警察相談電話〕
お金の話は一人で判断せず、渡す、振り込む前に家族や警察に相談しましょう。
■増えています! 子どもを狙う犯罪
声かけやつきまといなどの子どもを狙った事案の昨年の発生件数は市内で173件となっており、前年と比較して1.3倍と増加しています。
●CASE1 自宅の玄関先
子どもが鍵を開けて家に入るときを見計らって、後ろから襲いかかったり、配達員を装って家の中に侵入しようとしたりする事例があります。
▽chech! 被害防止のポイント
・一人で鍵を開けるときは、周りに不審者がいないか確認する
・子どもが留守番をしているときは、インターホンの呼び出しに出ないようにする
〔防犯ブザーを使う〕
大きな音で周囲に危険を知らせます。使い方などをあらかじめ確認しておくと安心です。
●CASE2 駐輪場
公園やマンション、スーパーなどの駐輪場で、死角になる木の陰や駐車場の車などに隠れて、子どもを狙っています。
▽chech! 被害防止のポイント
・自転車を置く前や鍵を開け閉めするときは、周りをよく確認する
・自転車を置くときに一人にならない、一人にしないようにする
〔子どもと一緒に歩く〕
自宅周辺など普段の行動範囲を子どもと一緒に歩き、安全な道や危険な場所などを確認しておきましょう。
●「いかのおすし」で被害を防ぐ
合言葉を子どもと繰り返し、具体的な行動が取れるように確認しておくことが重要です。
▽[いか]ない
知(し)らない人(ひと)について行(い)かない
▽[の]らない
知(し)らない人(ひと)の車(くるま)に乗(の)らない
▽[お]おごえでさけぶ
「たすけて!」と大(おお)きな声(こえ)で叫(さけ)ぶ
▽[す]ぐにげる
怖(こわ)かったら大人(おとな)がいる方(ほう)にすぐ逃(に)げる
▽[し]らせる
どんな人(ひと)が何(なに)をしたか、家(いえ)の人(ひと)に知(し)らせる
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