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文化財のひろば・シリーズ171

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北海道森町

■鷲ノ木遺跡と駒ヶ岳
噴火湾の南岸で雄大にたたずむ駒ヶ岳は今でも町のシンボルとなっていますが、その歴史は縄文時代から続いていて、古来よりこの地域で暮らす人々と関わりを持っていました。森町で発見された遺跡の中で、特に強い関係性が考えられているのが、約4000年前のストーンサークルがある鷲ノ木遺跡です。
今回は、鷲ノ木遺跡と駒ヶ岳の関わりについてご紹介いたします。
約4,000年前(縄文時代後期)、鷲ノ木遺跡のストーンサークルが駒ヶ岳を見ることができる標高約70mの丘陵上に造られます。石は約1km離れた桂川の河口から人力で運んでいました。ストーンサークルは縄文時代の儀礼や祭祀の場として神聖な空間であったと考えられています。様々な労苦をかけてまで駒ヶ岳が見える場所を選んでいるので、縄文時代の人々にとっても駒ヶ岳は精神文化の象徴的な存在だったのかもしれません。
現在の駒ヶ岳は1640年の大噴火で山体崩壊が生じたため剣ヶ峰と砂原岳が突き出た姿をしていますが、縄文時代には富士山のような形をしていたと考えられています。冬が近づくと駒ヶ岳の山頂から朝日が昇る景色を見ることができますが、縄文時代には富士山のご来光と似た風景を見ることができたのかもしれません。
縄文時代から始まる森町と駒ヶ岳の深い関わりは、今もそしてこれからも続いていくことでしょう。

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