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自治体の皆さまへ

標高生による防災講座 特別編(1)

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北海道標津町

今回の防災視察研修では、地震に限らず身近で起こる可能性のある自然災害に関して学んできました。
3つのテーマに分けて視察内容を紹介していきます!

◆テーマ(1)「地震」
視察地域:熊本県益城(ましき)町
執筆:
吉江 輝貴(よしえ てるき)さん(3年)
岩間 優(いわま ゆう)さん(3年)

熊本地震は2016年4月14日と16日に起きた地震で、観測史上初めて同一地域で28時間のうち2度、震度7を記録しました。県内は益城町を中心に20万棟近い住宅が被災するなど大きな被害を出し、災害関連死を含め270人以上が亡くなりました。
はじめに益城町の総合体育館に行きました。体育館は1度目の地震で避難所として開放するよう要望されたそうですが、アリーナは天井が落ちる危険があったため開放しなかったそうです。2度目の地震で天井が壊れたため、避難者がいれば大惨事になっていたと説明してくれました。
次は谷川地区の地震で発生した断層を見学しました。内陸部で起きた直下型地震の影響で、断層部分の地盤が60cm~70cm盛り上がり、大きな地盤変化が起きました。現在、そこには被害を受けた建物などが保管され、被害の大きさを実感することができました。
最後に堂園地区の断層を見学しました。地震の影響で地盤がずれ約180mの大きな亀裂が発生し、皮肉にもその亀裂は日本一の長さとなり、天然記念物として指定されています。私たちが学んだことは、語り部さんが言っていた「自分の地域でどのように備えるか」です。地震による被害は津波以外にもたくさんあり、直下型地震の場合は断層のズレによる被害も考えられます。地震が起きる10年前、益城町で30年以内の地震確率は0.9%だったそうですが地震は起きました。これは日本でいつ地震が起きてもおかしくないことを示しています。そのため、日常から警戒しておくことが大事だと思います。

◆テーマ(2)「噴火」
視察地域:長崎県雲仙普賢岳(うんぜんふげんだけ)
執筆:
芦㟢 海凪(あしざき みなと)さん(3年)
中條 迅(ちゅうじょう じん)さん(2年)

私たちは長崎県の雲仙普賢岳を訪問し、平成新山のことを学んできました。まず語り部さんが普賢岳に関して説明してくれました。平成2年11月に火山活動が始まり198年ぶりに噴火しました。平成3年6月3日の火砕流では死者40人、行方不明者3人、負傷者9人、建物被害は179棟でした。平成7年2月に溶岩ドームが成長を停止するまで4年3カ月にわたって活動は続き、その間に発生した火砕流は4回、溶岩の総噴出量は約2億立方メートルにもなりました。
私たちはこの研修後、標津町周辺の活火山について調べました。そのうちの一つに、距離は離れていますが、阿寒町にある雌阿寒岳という山があります。火山活動が再開する可能性がある山で、気象庁が常時観測を続けています。阿寒町には火山のハザードマップがあり、それぞれの地域で想定される災害に対して備えていることが分かりました。
火山の災害が想定される地域へ行った際はその地域のハザードマップと噴火警戒レベルを調べ、利用すると良いと思いました。この平成新山のことを学び皆さんに伝えたいことは「備え」が重要だということです。普賢岳の火砕流スピードは時速100kmに達したと語り部さんが言っていました。火山の災害は、広範囲な上に、猛スピードで土石流や火砕流が襲ってきます。万が一に備え、ハザードマップや避難ルートの確認を忘れずに行いましょう。

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