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自治体の皆さまへ

標高生による防災講座 特別編(2)

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北海道標津町

◆テーマ(3)「水害」
視察地域:熊本県球磨(くま)村
執筆:
加藤 颯輝(かとう りゅうき)さん(2年)
若月 桃(わかつき もも)さん(2年)

熊本県球磨村では、2020年7月3日に発生した熊本豪雨に関して学びました。実際に行ってみて、球磨川がきれいだったのが印象に残っている一方で、大雨によって破壊された橋も見え、熊本豪雨当時の被害の大きさを目の当たりにすることができました。
語り部さんは球磨村役場の職員で、熊本豪雨について詳しく話してくれました。熊本豪雨の人的被害は25人の方々が犠牲になるほどでした。犠牲になった方々と避難していた人たちのほとんどはここまでさすがに来ないだろうと「油断」をしていたそうです。災害中、語り部さんは防災無線でとにかく避難を叫び続けたそうですが防災無線は雨の被害によりすぐに壊れ、聞こえなくなったそうです。また一番先に避難してほしいところの防災無線が一番先に壊れたそうです。このような経験から語り部さんは、「どれだけ準備しても、備えても、それを飲み込むのが災害で、自分たちの命を守るためには、自分たちの手段で、早めに避難するしかない」と語ってくれました。また「防災教育をもっと早めにしておけばよかった」とも語っていました。今回の豪雨では、球磨川は橋まで高さが10mほどあったため、それがここまで来ないだろうという油断に繋がりました。語り部さんの話からわかるように、災害は想定を遥かに上回ります。まさに「油断をしない」ということです。
私たちのまち標津町にも川があります。おそらく町民の皆さんはこの川が氾濫したら、焦ると思います。それでも、心のどこかでは「私たちの所は川から相当離れているから大丈夫でしょ」と思う人がいると思います。ですが、その油断をして球磨村の方々は犠牲になりました。熊本豪雨と同じようなことを標津町で起こってほしくないと思っています。
今後何の被害があっても、油断はせず早めの行動をして、命を守ってほしいと思いました。また、想像を遥かに超えるのが「災害」ということを覚えておいてほしいと思いました。

◆防災視察研修まとめ
執筆:
太田 珠璃那(おおた しゅりな)さん(3年)
今村 朱夏(いまむら あかな)さん(2年)

今回の研修では、身近に起こる可能性がある自然災害を学んできました。ここで生徒会が出前授業で報告していることに触れていきます。
一つ目は岩手県釜石市の防災市民憲章です。これは東日本大震災で得た教訓を活かすため「備える・逃げる・戻らない・語り継ぐ」を定めています。
二つ目は「常日頃から防災のことを意識するのは難しい。どこかで災害があった時は自分の地域に置き換え、気づけるようにすることが大切」という内容です。この2つはぜひ覚えてほしいです。
「備える」定義は人それぞれです。いざという時、自分に何が必要なのか考えてほしいです。今後も出前授業で町内の園児、小中学生、町民の方々に伝え、標津町に置き換えた防災・減災活動を行っていき、私たちの研修報告が少しでも多くの人に届き、防災意識が高まるきっかけになれば嬉しいです。

◆若年層からの防災意識向上に向けて
執筆:住民生活課危機管理室
室長 和田 直人

若年層は、生まれてきてからの年月が短く、大きな被災経験がほぼゼロの世代です。一方で、これからの人生が長く、そして発災時の貴重な実働戦力となる年齢層であり、防災意識向上は町の存続を左右するといっても過言ではありません。
若年層からの防災意識向上に向けて、標津高等学校と町が協力し「地域循環型防災教育事業」を実施しています。生徒に実際の被災地を見学してもらい、町内の園児、小中学生を対象に出前授業を行ってもらう事業となっており、近い世代からの言葉は説得力が違い、自分ごととして災害に対してなにが必要か考えるきっかけになっています。
今年度は、この事業が評価され、防災功労者内閣総理大臣表彰を受賞しました。これからも標津町の存続のために、この地域循環型防災教育を町としてもサポートしていきたいと考えています。

問合せ:住民生活課危機管理室
【電話】85-7243

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