3.新年度予算案の概要
【予算規模】
令和6年度予算につきましては、先の「政策パッケージ事業」を中心として、公共施設のLED化改修による脱炭素の推進や、デジタル技術を活用した自治体DXの推進といった時代背景に沿った取り組みのほか、こども園から高校まで切れ目の無い支援による教育の充実、地域の課題解決に資する取り組みの推進、防災行政無線や消防通信指令装置の更新など、ハードとソフトの両面から地域の安心安全、自立と持続の可能性を高めることに力点を置いた予算編成といたしました。
▽一般会計
74億8,600万円
対前年度比 8.2%の増
▽特別会計
15億3,846万円
対前年度比 4.2%の減
▽企業会計
25億4,124万円
対前年度比 15.5%の増
※詳細は本紙10~15ページをご覧ください。
【歳出】重点施策(ポイント)
令和6年度「政策パッケージ」の経費として、11億1,761万円(うち補助金、町債などを除く一般財源の持ち出しは約2.8億円)を計上させていただきました。
政策パッケージ事業は二つの柱で構成し、一つは「ひとづくり・町民への支援」、もう一つは「まちづくり・地域を守る政策」といたしましたが、引き続き子育て支援、移住定住対策、産業振興対策を中心に組み立て、全15事業で展開してまいります。
▽[ひとづくり×まちづく料金:みらいづくり]町民の笑顔輝く「政策パッケージ」
【ひとづくり・町民への支援】
(1)妊産婦の産前産後をサポートします
(2)子どもたちの生きる力を育みます
(3)高校の魅力づくりを進め未来を担う若者を育成します
(4)子育ての保護者負担を軽減します
(5)保育・医療・介護の担い手を確保します
(6)住み続けられるための各種支援を行います
(7)町民の健康づくりをサポートします
【まちづくり・地域を守る政策】
(8)防災・減災対策に引き続き取り組みます
(9)試せる大地・1次産業と結びついたビジネス誘致に取り組みます
(10)農林水産業を支えます
(11)新たな産業づくりを支援します
(12)魅力的な観光地域づくりを支援します
(13)歴史文化の啓発を通じた地域振興に取り組みます
(14)未来の環境を守るため脱炭素の取り組みを進めます
(15)利用しやすく身近に感じられる役場を目指します
この中でも「試せる大地・標津町」として、一次産業を中心とした地域の課題解決に資する実証実験など、新規ビジネスや研究の受入れ基盤の整備を進め、未来につながる新たな取り組みにも果敢に挑戦してまいります。
以下、具体的な政策の内容を申し上げますが「政策パッケージ」や町民の暮らしを守る各種施策を積極的に実践する中で、将来を見据えた政策の選択と集中を進めてまいります。
4.具体的な政策
(1)力強い産業づくり
《農業》
近年、本町の酪農業は、担い手の高齢化や後継者不在などにより農家戸数が減少傾向にあるものの、戸当たりの経営規模の拡大や乳用牛の健康管理とともに継続的な草地整備を基本とし、堅調な生産がされております。
しかしながら、生乳生産価格単価の引き上げがあったものの、コロナ禍での乳製品需要の減少による生乳生産抑制や乳用牛・肉用牛の個体価格の下降、さらに国際紛争や円安の影響による生産資材、輸入家畜飼料の価格の高止まりなどいまだ続いており、酪農業を取り巻く経営環境は依然として厳しく、農業経営の継続の断念など悪影響を与えることを大変憂慮しております。
これら諸課題を踏まえた中、令和4年度に町と農協が連携・策定した「第4期農業振興計画」「第8次農協経営計画」に沿った各種政策の着実な実施が肝要と考え、今後もこの計画に基づき足腰の強い持続可能な農業の振興発展に努めてまいります。
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