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【特集】広がる、地域のタカラ。 集まる、未来のチカラ。(1)

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北海道標茶町

標茶町では酪農業が地域を支えてきましたが、後継者不足や人口流出の危機に直面しています。一方で、標茶町には魅力的な「タカラ」や「チカラ」があることが意外と知られていません。今月の特集では、標茶町を支える「地域のタカラ」と「未来のチカラ」をご紹介します。

標茶町では、長い間、基幹産業である酪農業が地域を支えてきましたが、近年では後継者不足や離農者の増加など深刻な課題に直面しています。また町全体を見ても、進学や就職を機に若年層が町を離れるケースが後を絶たず、若年女性の減少や人口流出の危機に直面しています。
一方、標茶町には豊かな自然環境と強力な「武器」があります。国立公園や国定公園の存在に加え、日本一の敷地面積を誇る標茶高校や、全国第4位の牛乳生産量を誇る酪農業など、地域の強みは数多く存在しています。また、女性の活躍が顕著であり、標茶町女性団体連絡協議会をはじめとする団体が、地域の支えとなっています。
しかし、この豊かな資源や魅力があるにもかかわらず、標茶町は人口減少や若年層の流出に苦しんでいます。地域の将来を見据え、どのようにしてこれらの課題を乗り越え、持続可能な町づくりを実現していくのか、今こそ真剣に向き合う時です。
標茶町には大きな可能性を秘めている「タカラ」があります。しかし、そのタカラだけではなく地域の「チカラ」も必要です。人口減少や少子高齢化といった課題を乗り越えるためにできることとは―。
広がる地域のタカラ、集まる未来のチカラ。この町の未来を切り開くために、私たちが今できることは何か。本特集では、皆さんと共に標茶町の未来を考えていきます。

■チカラ 町内で活躍する女性主体のグループ
▽標茶はんどめいどくらぶ
標茶町在住のハンドメイド好きが集まったグループ。会員9人で主にイベント参加や情報交換、個々にイベント主催をしています。代表の山崎さんは「もっと仲間が増えてくれると嬉しい」と語ってくれました。

年4回「標茶町社協福祉バザール」「ボンマルシェ」に出店しています。

▽グリーン★ツーリズム標茶
標茶町の観光、グルメを中心に情報発信をしようと、2008年に町内の酪農家、養鶏家で行動を開始。さらに飲食店、主婦も加わり標茶のことを常に考えている熱いチームです。

乳製品や卵など地元食材を使ったおいしい商品を作り、標茶の魅力発信しPRすることを目指す。

▽まなぼっくす
JAしべちゃ女性部勉強部会まなぼっくす。女性が集まって経営管理や経営分析などを、自ら学ぶ姿勢を大切にする会として活動に取り組み、女性の経営参画を積極的に促しています。

今年横浜で開催された全国大会では、最優秀賞を受賞。日頃の取り組みが評価されました。

■標茶町の若年女性人口と出生率の減少問題
標茶町では、若い女性の転出が進学や就職を理由に多く見られ、さらに子育て世代においても転出超過が続いています。特に、20~30代の女性が初産の9割以上を占める一方で、この世代の女性人口は2000年代初頭から減少しています。合計特殊出生率は全国平均を上回っているものの、子どもを産む年代の女性が減ることで、出生数も減少しています。これらは、女性が活躍できる場所が不足していることや、出産世代の人口減少がもたらす課題を浮き彫りにしています。

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