■広がる、地域のタカラ。
まちを元気にする原動力
私たちが暮らす標茶町をもっと元気にしたいから…。
何気ない日常のなかに標茶町への想いが町内にあふれています。
◆標茶町に住み続けたいですか?
▽7割以上の住民が「はい」
令和元年度に実施した住民意識調査で「あなたは、将来も標茶町に住み続けたいと思いますか」とアンケートを行いました。その結果、全体で7割以上の住民が「今の場所、町内の別の場所に住みたい」と回答。町外に移住を検討している方は、「日常の交通や買い物が不便」「医療・福祉面の不安」「娯楽や余暇の場所が少ない」という意見が多く見られました。
◆色鮮やかな未来を描く塘路のクレヨン屋さん
▽タカラ
手作りクレヨン工房Tuna-Kai
岩城朋子さん
岡山出身の岩城さんは、北海道で農業普及職員として働いていましたが、クレヨンに関わる仕事をしたいという夢を抱き、文化と歴史のある標茶に惹かれ虹別に雑貨店を開業しました。その後、塘路に移転し、地元の人々の温かい協力と支えを受けながら現在の店舗を開きました。夢は「標茶は時間が穏やかで美しい夕焼けが心に響きます。今後は人の想いが込められた品々を作り色鮮やかな未来を描き続けていきたい」とのことです。
◆ドサンコと共に未来を担う子どもたちに願いをこめて
▽タカラ
北海道和種馬保存協会所属
森一久さん
森さんは約80年前に標茶町に入植。開墾に馬は欠かせない存在で特に北海道固有のドサンコ(北海道和種馬)は、体は小さいが強く農作業や運搬に大きく貢献しました。96歳になる現在もドサンコを大切に育てており、北海道開拓を一緒に支えた馬たちの存在は、今も変わらず森さんの大切なパートナー。「乗馬しやすいドサンコ。子どもたちにも乗馬してもらい、ドサンコを身近な存在にしたい」と温かいまなざしで語りました。
◆ふるさとで夢を追う長尾さん夫婦の物語
▽タカラ
ojicoffee
長尾幸志・美奈さん
標茶町出身の長尾さん夫婦は全道転勤の会社を退職しUターンを決意。移住後は大切な家族との時間を作りながら趣味で続けていたコーヒー販売を本格的に仕事にしようと茅沼で「ojicoffee」を日曜限定で営業しています。「湖があり、広々とした標茶の雰囲気が気に入った」と語る長尾さん。今後も脱サラし、コーヒー屋一本でやっていく夢があります。「ここでしか味わえないゆったりとした時間を提供したい」と笑顔で話してくれました。
◆標茶町が誇る自然魅力と暮らし
広大な自然に囲まれ、四季折々の美しい風景が楽しめる標茶町。釧路湿原国立公園や阿寒摩周国立公園、厚岸霧多布昆布森国定公園など、豊かな自然環境に恵まれたこの町では、自然と共に生きる暮らしが営まれています。酪農業が盛んで、標茶産の乳製品は高品質で多くの人々に愛されています。
最近では、アクセスの良さや移住者への手厚い支援制度もあり子育て世代から移住希望者まで、多くの人々がこの町を訪れ、魅力を感じて移住する人も徐々に増えてきました。
塘路湖でのカヌー、多和平展望台からの雄大な眺めは、多くの人々に感動を与え、ワカサギ釣りやキャンプ、乗馬など、一年を通じて楽しめるアクティビティの充実。標茶に訪れるたび、新しい発見があることも町の魅力の一つです。
そんな標茶町は、一時的に訪れるだけではなく、住んでみたい、ずっと住み続けたいと思えるような場所なのかもしれません。豊かな自然と共に、時間がゆったりと流れるこの町での暮らしは、心を癒し、豊かにしてくれる―。
一度住んだ人は離れがたくなり、また戻ってきたくなる。その背景には地域を想う地域の「タカラ」があります。それが広まり、自発的に町のファンを生み出す「チカラ」となり、未来につないでいくことになるのではないでしょうか。
◆標茶が大好きだから 標茶の地域おこし協力隊
「馬とともに暮らせる町」を目指す町づくりに興味をもち、移住して1年が経ちました。17時に流れるアラジンの曲も、開運橋から眺める釧路川も、菱の葉で一面緑色の夏のシラルトロ湖も標茶の好きなところです。今年は、家族や友人が遊びに来てくれ、博物館やカヌー、乗馬を一緒に楽しみました。標茶ファンが増える、そんな町であり続けてほしいです。
地域おこし協力隊 伊藤里恵さん (馬・移住推進事業)
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