■あなたも陶芸を始めてみませんか?
体験講座に参加して、興味が湧いたら、工房で好きなやきものを一緒に作りましょう!
セラミックアートセンター 陶芸指導員
土屋 楓さん(Tsuchiya Kaede)
ものづくりが好きで、陶芸に興味を持ち、専門学校で陶芸を専攻。卒業後はセラミックアートセンターに勤務し、今年で8年目になる。
▽どんな仕事をしていますか?
セラミックアートセンターには、私を含めて3名の陶芸指導員がいます。主に陶芸体験などの企画・運営やレンタル工房を利用する方のサポートを行っています。
陶芸体験では、指導員が作成している様子を見た後、実際に作品を作ってもらいます。作り方の相談を受けたり、指導をしたりしています。
▽やきものが完成するまでの流れは?
まずは、粘土を作りたい形に成形します。次に成形した粘土を乾燥させ、窯に入れて素焼きします。素焼きが終わったら、下絵付けや釉薬(ゆうやく)などで装飾をします。その後、もう一度窯に入れ、本焼きをして完成です。
やきものを焼く窯の温度は約1200~1300度まで上昇するため、窯から作品を取り出せるようになるまで、1週間程度やきものを冷ます必要があります。そのため、一つの作品が完成するまで1カ月程度かかります。
▽人気の体験講座は?
初心者に人気のある「やきものを始めよう」という講座で、週1回、約1カ月間の講座を年に三度開催しています。この講座では、コップや茶碗、お皿などを制作してもらいます。何度でも受講できるので「やきものは好きだけど、個人で工房を借りてまではちょっと…」という方は、こちらの講座をたくさん受講して、少しずつスキルアップをするのがおすすめです。慣れてきたら電動ロクロを使用する講座などを受講して、どんどんやきものを好きになってもらえたら嬉しいです。
また、他の体験だと、2年前から始まった「親子で板作りのお皿を作ろう!」は、未就学児のお子さんも体験に参加できるようになり、参加者が増えて人気体験になりました。
この体験とは別に、夏休みと冬休みの時期に親子陶芸体験を開催していて、自由研究のためにこの体験に参加する人が多いです。
小さいころから陶芸の面白さに触れることができるのはとても魅力的だと思います。
▽セラミックアートセンターの魅力は?
設備が整っているので、粘土を準備するだけで陶芸ができるところです。
やきものを焼くための窯は4基あり、そのうちの2基は個人利用ができます。個人利用ができる窯は、2カ月先の予約まで受け付けていますが、いつも予約が埋まるくらい人気です。利用者の多くは、やきもの市などのイベントに出店する方です。
また、「陶芸指導員が常駐している」ことも魅力の一つです。
他の施設などでは、設備などは借りることができても、指導員がいないことが多いようですが、セラミックアートセンターでは、わからない事などがあれば、私たち陶芸指導員に気軽に相談することができます。
セラミックアートセンターの魅力は、陶芸ができるだけではありません。江別のれんがの歴史に触れたり、芸術家が制作した作品に触れたり、観たりすることができます。企画展示室では、セラミックアートセンター利用者の作品展や美術展などが開催され、時期によっていろいろな芸術に触れられます。やきものだけではなく、ロビーを使用してコンサートなどのイベントも開催しています。
風の門が設置されている中庭もおすすめです。周りが自然に囲まれているため、四季を感じられますし、晴れた日はベンチに座って一息つくこともできます。
セラミックアートセンターはいろいろな楽しみ方ができますので、ぜひ一度、気軽に足を運んでみてください。
▽やきものの魅力は?
自由度が高いところと、完成するまでのワクワク感を味わえるところが魅力です。
どんな形を作っても構わないので、形や色などたくさんの選択肢があります。たとえ形を作る段階で失敗したとしても、最初からやり直すことができます。自由に自分の好きな形をとことん追求できるところが面白いと思います。
そうして作ったものを窯に入れる瞬間は、どんな出来栄えになるかと期待が高まります。しかし、作品を焼いて窯から出してみると、すでに割れてしまっていたり、思い描いていた形に仕上がっていなかったり、望んでいた色にならないこともあります。その失敗を糧に、何度もチャレンジして、うまくいったときはとてもうれしいので、完成した作品に対面する瞬間は、プレゼントボックスを開ける時のようなドキドキを味わえます。私は陶芸を約10年続けていますが、失敗をすることもあります。うまくいくと嬉しいですし、失敗したとしても「今度はこうしてみよう」と前向きに取り組んでいます。
講座を受講した方や工房を利用した方には、最初は体験だけと思っているうちに、魅力を知って、どんどん好きになって、今も続けている、という方がたくさんいます。多くの人に作品が出来上がるまでのワクワク感を体験してもらいたいと思っています。
詳細:セラミックアートセンター
【電話】385-1004
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