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自治体の皆さまへ

令和6年度 町政執行方針(1)

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北海道浦臼町

■はじめに
令和6年第2回浦臼町定例議会の開催にあたり、就任のご挨拶と町政運営の所信を申し述べ、議員各位をはじめ、町民の皆様のご理解とご協力を賜りますよう心からお願い申し上げます。
私は、4月16日に行われました浦臼町長選挙におきまして、町民の皆様をはじめ多くの方々のご支援と心温まるご厚情を賜り、再び無投票当選の栄に浴しまして、浦臼町長に就任いたしました。ここに、心から感謝を申し上げますとともに、あらためて町民皆様からの期待と職責の重さに身の引き締まる思いでございます。
地域社会を取り巻く環境は大変厳しく、本町におきましても加速化する人口減少や少子高齢化への対応はもとより、一応の終息を見たとはいえコロナ禍が人々の社会生活に与えた影響はいまだ解消されたとはいえず、同時期に始まったウクライナ紛争も世界経済に大きな影響を与え続けながら停戦が見通せない状況です。私は、今回の選挙を通じてのスローガンとして「一歩一歩力強く。共に歩み育むにぎわいの町づくり」と今後の町づくりへの思いを示させていただきました。様々な事象が発生し変化していく今の時代、町の活性化を実現するための近道はありませんが、町民の皆様のこの町に対する思いを受け止めながら、皆様と共に一歩ずつ着実に「にぎわい」の輪が広がり、人や地域の活力につながる町づくりに取り組んでまいる所存でございます。町民の皆様並びに議員各位におかれましては、格別の支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

■地方自治体を取り巻く環境の変化
ここで、本町を含む地方自治体が置かれている現状について少し述べさせていただきます。まずは、経済の情勢についてですが、政府はかねてより賃上げと物価上昇の好循環の実現を重要課題として掲げてきました。しかし、長期化したコロナ感染症やウクライナをはじめとする国際紛争は世界規模でのサプライチェーンに影響を与え、さらに大幅な円安も加わり消費者物価は上昇を続ける一方、賃金については大手で活発な動きがみられますが中小企業には及んでいないのが現状です。今の段階では物価上昇だけが先行する形となっており、本町においても町民生活や事業活動が影響を受け、町の財政にとっても様々な面で負担が増してきている状況にあります。景気回復が進まない中、政府においては今後とも増大する社会保障費や子育て支援など喫緊の課題に対応した財政出動が見込まれており、大半の自治体にとって生命線となる地方交付税の動向に今後とも予断を許さない状況が続くと想定されます。
また、本年4月から働き方改革関連法が完全施行され2024年問題が現実のものとなりました。運送物流業や建設業などを中心に人手不足が伝えられ、身近なところでは空知管内における民間交通事業者の撤退、縮小が相次いで報道されています。全国的に人口減少が続き、働き方に対する意識が高まる中で今後ともこの傾向は変わることはないと思われ、町内事業者の方はもちろん町としても建設工事や委託業務に深く関わる問題だけに、この先影響は避けられないと考えています。
先般可決された新たな「食料農業農村基本法」により、今後の農業全般の方向性が決定され、取り組むべき大きな柱として食料の安全保障はじめ環境との調和や適正価格への取り組みなどが示されたところです。全体的に持続的、発展的な農業の実現のための内容となっていますが、3年前からの水活の見直しなど農業施策の変化は既に始まっており、消費の減少から稲作の位置づけが相対的に低下している現状です。米主体の本町にとってこれら変化に対応しながら、一層の効率化、合理化、収益力の向上など新しい農業経営、作業体系への転換が差し迫った課題であり、JAはじめ関係団体との連携を密にした取り組みが求められています。
本年1月1日、石川県能登半島一帯を最大震度7の巨大地震が襲い、多くの犠牲者を出し、いまだに大勢の方が避難所生活を送られています。また、昨年も全国各地で豪雨による河川の氾濫、土砂災害が多発しており、自然災害の猛威は年毎に激しさを増しているように感じています。4年前、防災対策の重要性を訴え、昨年防災マネージャーを配置させていただき防災教室や机上訓練を行ってまいりました。今後はより実践的な取り組みにより、町民並びに役場職員の意識と災害対応力を高めていかなくてはなりません。
日本が人口減少、少子高齢化の流れになってから久しく、社会のデジタル化、脱炭素化の動きも急激に進展してきています。さらに、国際情勢の変化により日本経済が影響を受け、農業をはじめ産業活動における長年の慣行が法改正によって大きく変貌しようとしています。様々な変化が、一時に、そして急速に起きている現状ですが、どんな状況であっても、私たちのふるさと浦臼を持続させ安心して住み続けていただくためには、町民の皆様の「経済」と「生活」、そして「安全」を守り支えていかなくてはなりません。
ここで、今後進めていく基本政策の柱を「地域経済を支える産業の振興」「暮らしを支える生活基盤の充実」「子どもたちを健やかに育む環境づくり」「連帯意識を高め安心安全な地域づくり」の大きく4本に定め、具体的に推進していく施策、事業の一端を述べさせていただきます。

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