■全身の病気と目の関係
全身の病気で目に異常が起きることがあります。
目が見えづらいなどの症状で眼科を受診し、初めて内科の病気がわかることもあります。
■糖尿病
・糖尿病の治療目的は様々な合併症を予防することです。
・合併症の中で「糖尿病性網膜症(とうにょうびょうせいもうまくしょう)」「糖尿病性腎症(とうにょうびょうせいじんしょう)」「糖尿病性神経症(とうにょうびょうせいしんけいしょう)」を三大合併症といい、「糖尿病性網膜症」は成人以降の失明原因の第1位です。
・目の治療だけでなく、血糖をコントロールするという基本の治療を続けることが大切です。
■高血圧
・高血圧は血管障害を合併する慢性疾患です。
・高血圧の治療目的は、心臓、腎臓、脳、血管などの合併症を減少させることにあります。
・高血圧になると、眼底に網膜血管の異常や網膜出血、浮腫、白斑などの特徴ある所見が現れます。これに「網膜静脈閉塞(もうまくじょうみゃくへいそく)」「網膜動脈閉塞(もうまくどうみゃくへいそく)」「網膜細動脈瘤(もうまくさいどうみゃくりゅう)」などを合併すると急激な視力低下が起こります。
■血液疾患
・眼底検査で網膜出血や浮腫が見られた場合に、時に重症の貧血や紫斑病、あるいはごくまれですが白血病であることがあります。この場合、内科的な原因疾患の治療が必要になります。
■その他
・甲状腺の病気や膠原病(こうげんびょう)(リウマチやシェーグレン症候群など)でも急に視力が低下したり、目が乾きやすくなったり、まぶたが下がってくる場合があります。
このように全身の病気と目は密接な関係があります。
目の症状が気になる方は内科の病気が見つかる場合があるので、早めに眼科を受診しましょう。
すでに糖尿病などの生活習慣病で治療中の方は定期的な眼科受診をおすすめします。
文責:福島町国民健康保険診療所やまゆりクリニック 光銭 健三
問い合わせ:福島町健康づくり推進協議会(福祉課内)
【電話】47-4682
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