■口と腸の連関から考える歯周病と全身の健康
歯周病(原)菌などによる腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)※のバランスの乱れと病気の関係について
歯周病による全身の病気と腸内細菌叢のバランスの乱れによる病気の重なり合い
以前は歯周病(原)菌が血管に入り全身に広がる「菌血症」と、血液によって細菌や炎症物質が全身に運ばれる流れ「血行性伝播(けっこうせいでんぱ)」が原因で病気を引き起こすと考えられていましたが、それだけでは説明しきれないことから現在では、歯周病(原)菌などの悪玉菌を飲み込んだ時に胃酸・胆汁酸などで壊され、数を減らしながらも悪玉菌の生きた菌が腸内の腸管に定着して腸内細菌叢のバランスの乱れを引き起こし、腸内代謝物の変化・腸管バリア機能低下・免疫系の異常をもたらし病気になる可能性も考えられています。
普段から歯磨き(口腔内清掃)のホームケアと専門的歯科予防処置(PMTC)・歯科治療のデンタルキュアで口の中の悪玉菌の数を出来るだけ減らした状態に保つことが全身の健康の助けとなるのではないでしょうか。
※腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)…腸内フローラの正式名称のことで、腸内に棲む細菌が菌種ごとの塊となって腸の壁に張り付く状態が品種ごとに並んで咲くお花畑(フローラ)に見えることからそう呼ばれている。
(文責:富山歯科医院 富山雅則)
問い合わせ:福島町健康づくり推進協議会(福祉課内)
【電話】47-4682
<この記事についてアンケートにご協力ください。>